2017.03.15 Wednesday
星野写真(60Da、100mm) りゅう座領域1
60Daと100mm中望遠レンズによる星野写真シリーズです。
メシエ天体(全て),カルドウェル天体(一部),その他の面白そうな散光星雲や暗黒星雲、が対象です。
この「りゅう座領域1」には、以下の天体があります。 (※ 領域名は私が勝手に付けています。)
・NGC5866(M102?) : 系外銀河(レンズ状銀河)
・NGC5907 : 系外銀河(渦巻銀河)
撮影日時 : 2017/02/25 02:45〜 360sec×17枚
撮影場所 : 山梨県・みずがき湖にて 気温は約-6℃
カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
フィルター : 無し
レンズ : EF100mm F2.8 Macro (F4.0)
追尾 : EM11(ノータッチ)
処理
・RAP2 : ダーク減算、フラット補正
・CameraRaw6 : Raw現像
・FlatAide : フラット処理
・Photosop CC : コントラスト調整、色合い調整、等々
空の暗さ(AB)、透明度(B)、フォーカス(BC) 5段階評価
StellaNavigator での写野 (恒星は9.5等まで、星雲星団は12.0等までを表示)
”りゅう座” は、”こぐま座” を取り囲むように位置しています。
大きな星座ですが、明るい星が少ないので馴染みが薄いですね。
星野写真シリーズにおいて、この領域を選んだのは「NGC5866」があるからです。
メシエ天体であるM102は、メシエカタログに載された位置に該当する天体が存在しません。
「NGC5866」は、この行方不明天体の候補の一つとして考えられています。
でも永遠に結論は出ないのでしょうね。
この日は肉眼では感じなかったのですが、夜空がとても暗かったようです。
6分露光でヒストグラムのピークが左から1/4を少し過ぎたあたりまでしかいきませんでした。
ノータッチの追尾なので6分露光としましたが、10分程度の露光に耐えられたと思います。
そんな好条件だったのに、フォーカス調整が追い込めずに赤いフリンジを発生させてしまいました。
これを除去する処理をしたので、星の色が淡泊になってしまっています。
前回と比べると総露光時間が2倍近くになっているので、はっきりくっきり調に仕上げてみました。
→ 前回はこちら
個々の銀河の細かい様子は到底無理なので、大まかな様子と大きさが表現できれば良いと思っています。
NGC5866、NGC5907 (ピクセル67%表示で切り抜き)
あまり明るくありませんが、3つの系外銀河が写っています。
NGC5866はM102の候補の一つとされているものです。
S0銀河(レンズ状銀河)に分類されていて、ちょっと特異な姿をしているそうです。
NGC5907は渦巻銀河を真横から見た、いわゆるエッジオン銀河です。
銀河中心部(バルジ)の膨らみが非常に小さいそうで、とても細く見えますね。