2019.06.04 Tuesday
星野写真(60Da、100mm) おおかみ座領域1
60Daと100mm中望遠レンズによる星野写真シリーズです。
メシエ天体(全て),カルドウェル天体(一部),その他の面白そうな散光星雲や暗黒星雲、が対象です。
この「おおかみ座領域1」には、以下の天体があります。 (※ 領域名は私が勝手に付けています。)
・暗黒星雲 (B : Barnard Catalogue)
・B149、B228
・NGC5986 : 球状星団
・NGC6124 : 散開星団
・NGC6139 : 球状星団
撮影日時 : 2017/05/20 23:29〜 180秒×30枚
撮影場所 : 長野県・蓼科にて 気温は約+8℃
撮影日時 : 2019/05/07 23:32〜 150sec×27枚
撮影場所 : 山梨県・みずがき山自然公園にて 気温は約-6℃
カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
フィルター : 無し
レンズ : EF100mm F2.8 Macro (F4.0)
赤道義 : EM11(ノータッチ)
処理
・RAP2 : ダーク減算、フラット補正
・CameraRaw11.1 : Raw現像
・DSS : コンポジット
・StellaImage6.5 : デジタル現像、Lab色彩強調
・Photosop CC : コントラスト調整、色合い調整、等々
・Nik Collection (Dfine 2)
空の暗さ(DE)、透明度(D)、フォーカス(B) 5段階評価 2017/05/20
空の暗さ(E)、透明度(D)、フォーカス(B) 5段階評価 2019/05/07
StellaNavigator での写野 (恒星は9.5等まで、星雲星団は12.0等までを表示)
おおかみ座と言われてすぐに場所が分かる人は凄いです。
私はこの100mmレンズでの星野写真シリーズで、その存在を初めて知りました。
さそり座のしっぽ部分の西側で、南中時でも地平高度はかなり低いです。
この領域は目立った星雲星団はありませんが、暗黒帯の様子が面白いです。
写野の左半分は天の川のもくもくした領域です。
暗黒帯は中央付近から斜め四方に伸びているかのようです。
右上に伸びているものは、暗黒帯というよりも濃い分子雲にように見えます。
少し明るい星がみんな青白いのも魅力的です。
小さな球状星団が2つありますが、私の写真ではその色合いだけしか分からないですね。
大きな散開星団がありますが、もっと北に位置していればメシエ番号が付いたのではないでしょうか。
この日は寒冷前線の通過後だったので、空の透明度が比較的良くて冷え込みました。
みずがき山での南の低空の撮影は厳しいものがありますが、露光時間を150秒まで伸ばすことができました。
2017年に撮影した画像も使って処理しました。
→ 2017年の撮影はこちら
それぞれをコンポジットしてグラデーションマスクを使ったかぶり補正を施してから、明るさを合わせてコンポジットしています。
それからは通常の処理で仕上げています。
それぞれの構図がずれていたので、長辺方向が約97%、短辺方向が約93%のトリミングになっています。
前回もそうでしたが、低空の星野写真はカブリの偏り補正との戦いです。
明るさのムラはまだしも、色合いのムラは本当に嫌になってきます。
でも2017年の撮影分とコンポジットした後は、あまり補正しなくて済みました。
撮影場所が異なることもあって、カブリの様子が異なって、その偏りが平均化してくれたのでしょうか?
前回の画像を見るとかなりやり過ぎていたので、今回は少し大人しく仕上げています。
このあたりの加減がなかなか難しいですね。
いつも思うのですが、何故こういう面白い領域は南の低空にあるのでしょうね?
南の低空がすっきり澄み切った時にまた撮影したいですが、まあそんなチャンスは無いでしょうね。
少なくとも撮影場所を変えないと駄目でしょう。