2019.06.23 Sunday
星野写真(60Da、100mm) おおぐま座領域2
60Daと100mm中望遠レンズによる星野写真シリーズです。
メシエ天体(全て),カルドウェル天体(一部),その他の面白そうな散光星雲や暗黒星雲、が対象です。
この「おおぐま座領域2」には、以下の天体があります。 (※ 領域名は私が勝手に付けています。)
・M97(NGC3587) : 惑星状星雲 (ふくろう星雲)
・M108(NGC3556) : 系外銀河 (渦巻銀河)
・M109(NGC3992) : 系外銀河 (棒渦巻銀河)
・M40 : 2重星
撮影日時 : 2015/03/12 20:17〜 240sec×23枚
撮影場所 : 山梨県・みずがき湖にて 気温は約-3℃
撮影日時 : 2019/06/05 21:20〜 300sec×17枚
撮影場所 : 山梨県・みずがき湖にて 気温は約14℃
カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
フィルター : 無し
レンズ : EF100mm F2.8 Macro (F4.0)
赤道義 : EM11(ノータッチ)
処理
・RAP2 : ダーク減算、フラット補正
・CameraRaw11.1 : Raw現像
・DSS : コンポジット
・StellaImage6.5 : デジタル現像、Lab色彩強調
・FlatAidePro : シェーディング補正
・Photosop CC : コントラスト調整、色合い調整、等々
・Nik Collection (Dfine 2)
空の暗さ(C)、透明度(BC)、フォーカス(B) 5段階評価 2015/03/12
空の暗さ(BC)、透明度(BC)、フォーカス(B) 5段階評価 2019/06/05
StellaNavigator での写野 (恒星は9.5等まで、星雲星団は12.0等までを表示)
この領域にはメシエ番号の付いている天体が3つもあります。
系外銀河が2つと惑星状星雲が1つです。
惑星状星雲はとても小さいですが、独特な色をしてるので写真では比較的簡単に見つけることができます。
そしてさらに幻のメシエ天体「M40」もあります。
メシエ天体としては欠番とされることが多いようですが、どうも「ウィンネッケ4」と呼ばれる2重星が候補のようです。
6月の夜半前の撮影でしたが、本来は3月頃に撮影したい対象です。
でも地平高度はあまり低くなかったので、空の透明度はまあまあでした。
しかし薄雲の影響があったのか、明るい星が少し滲んでいます。
2015年に撮影した画像も使って処理しました。
→ 2015年の撮影はこちら
それぞれをコンポジットしてグラデーションマスクを使ったかぶり補正を施してから、明るさを合わせてコンポジットしています。
それからは通常の処理で仕上げています。
どうしても構図がずれてしまうので、長辺方向が約98%、短辺方向が約96%のトリミングになっています。
銀河や星雲の写りはほとんど改善していませんね。
単に露光時間を延ばせば良いというものではないようです。
でも背景は少し滑らかになった気がします。
とても厄介だったのが、輝星の周りの光芒(ハレーション?)です。
処理を進めていくにつれて、どんどんと大きくなっていきます。
何度も処理をやり直しましたが、もうお手上げです。
撮影対象が小さいので、無理を承知でピクセル100%表示で切り抜きました。
M97、M108 (ピクセル100%表示で切り抜き)
「M97」は「ふくろう星雲」と呼ばれている惑星状星雲です。
とても小さいので模様はよく分かりませんが、独特の色がきれいです。
「M108」は小さいですがエッジオンタイプの銀河です。
拡大撮影すると銀河の横を暗黒帯が走っているのが分かるらしいですが、
私の写真でも何やら模様らしきものが見えるような気もします。
M109 (ピクセル100%表示で切り抜き)
「M109」は北斗七星のγ星のすぐ近くにあるので、分かりやすいですね。
中心部に棒構造を持っている渦巻き銀河ですが、その片鱗が伺えるような気がします。
巻き付いた腕がとてもきれいな銀河だそうです。
下のほうに写っている銀河は「NGC3953」という番号が付いている渦巻銀河です。
その他にも暗い銀河が写っているようないないような、、、。