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2014.04.20 Sunday

星野写真(60Da、100mm) さそり座領域2

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    60Daと100mm中望遠レンズによる星野写真シリーズです。
    メシエ天体(全て),カルドウェル天体(一部),その他の面白そうな散光星雲や暗黒星雲、が対象です。

    この「さそり座領域2」には、以下の天体があります。 (※ 領域名は私が勝手に付けています。)
      ・M4(NGC6127) : 球状星団 → さそり座領域1
      ・M19(NGC6273) : 球状星団
      ・M62(NGC6266) : 球状星団
      ・IC4603 : 散光星雲 → さそり座領域1
      ・IC4604 : 反射星雲 → さそり座領域1
      ・IC4605 : 反射星雲 → さそり座領域1

      ・B : 暗黒星雲(Barnard Catalogue)
      ・Sh : 散光星雲(Sharpless Catalogue)






      撮影日時 : 2014/04/07 01:19〜  300sec×11枚 + 60sec×8枚
      撮影場所 : 長野県・富士見高原にて  気温は約-5℃
      カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
      フィルター : 無し
      レンズ : EF100mm F2.8 Macro (F4.0)
      ガイド : EM11(ノータッチ)
      処理
        ・RAP2 : ダーク減算、フラット補正
        ・CameraRaw6 : Raw現像
        ・StellaImage6.5 : コンポジット、デジタル現像
        ・Photosop CC : コントラスト調整、色合い調整、等々

      空の暗さ(BC)、透明度(C)、フォーカス(AB)  5段階評価


    ”アンタレス” 付近は赤黄青といろいろな色の星雲が重なっていて、「カラフルタウン」と呼ばれています。

    「さそり座領域1」では、このカラフルタウンを主対象として縦構図にしています。
    「さそり座領域2」では、横構図にして球状星団M19とM62も入れてみました。
    左下には夏の銀河(天の川)の濃い部分が少し見えています。

    画像処理は思った以上に難しかったです。
    「さそり座領域1」と同じように処理をしていくと、天の川の部分が派手になりすぎてしまいます。
    さらに球状星団M19とM62が潰れてしまいます。
    そこで、コントラスト強調やカラフルさはそこそこに抑えました。

    また球状星団のつぶつぶ感を出したかったので、4分露光と1分露光をコンポジットしたのですが、
    あまり効果はなかったようです。



    StellaNavigator での写野 (恒星は9.5等まで、星雲星団は12.0等までを表示)




    M4、M19、M62 (ピクセル50%表示で切り抜き)

         3つの球状星団を並べてみました。
         天の川や星雲と重なっているので、少し暗くして彩度を落としてあります。

         M4は大きいですが、ちょっと疎らという感じがします。
         M19とM62は小さくて、しかも周りが星だらけの領域なので、あまり目立ちませんね。
         と言うか、この写真では球状星団に見えませんね。




    カラフルタウン  → さそり座領域1

      2つの領域の画像をモザイク合成してみました。
        さそり座領域1 : 撮影は 2014.04.05
        さそり座領域2 : 撮影は 2014.04.07






    05:52 | 旧版 | comments(10) | - | - | - |







    コメント

    おはようございます。
    いや〜ほんとすばらしいです。
    カラフルな星雲に暗黒星雲、天の川、球状星団。
    これほど魅力的な領域はなかなかないですよね。
    ずっと見ていたいです。

    やはり処理中は「パープルタウン」が頭に流れてたんでしょうか(笑)
    2014/04/20 8:34 AM by おりおん
    >おりおんさん、おはようございます。

    前回と同様にカラフルに仕上げていったら、天の川がとんでもないことになってしまいました。
    そこで何度も何度もやり直して、やっとこのあたりに落ち着きました。
    いろいろなものが混在している領域はとても難しいですね。
    もちろん「パープルタウン」は流れっぱなしでしたよ(笑)。
    2014/04/20 8:49 AM by やまねももんが
    関西で例えれば、大都会大阪市(カラフルタウン)と歴史都市京都市(天の川)に挟まれたベッドタウンが、この領域でしょうか。
    天の川にかけての星星の粗密グラデーションが見所のひとつですね。
    2014/04/20 11:00 AM by 悠々遊
    >悠々遊さん、こんにちは。

    なるほど、うまい喩ですね。
    天の川は星の集まりだということは頭では分かっているのですが、その密度は半端じゃないですね。
    これからは天の川に沿っての領域が撮影対象になりますが、天の川はなかなか手ごわいです。
    どうもまだイメージ通りに仕上げることができません。
    2014/04/20 12:33 PM by やまねももんが
    こんにちは
    黒いのが混じって艶やかだけど引き締まっていますねぇ。この領域、そのうち繋げるんですか?期待してしまいますが。
    今日は近所の河原で葦の野焼きがあったのですが、遠くから見ていて、土手の桜並木や水仙畑と野焼きの煙が、ちょうどこんな感じに見えてました。
    2014/04/20 2:32 PM by 温泉日和
    >温泉日和さん、こんにちは。

    暗黒帯は星雲並みに面白いですよ。
    思った以上に写るとやみつきになってしまいます。

    繋げることを前提に構図を決めていないので駄目ですねえ。
    来年でも挑戦してみますか?
    鬼に笑われるかな?

    もう野焼きの時期なのですね。
    仰るように暗黙帯がもくもくと煙のように見えますね。
    2014/04/20 2:58 PM by やまねももんが
    うーむ、左の天の川と、右の星雲という異質なものが同居していて、
    実に処理が難しそうです。
    相当なマスク処理を施す必要がありそうですね。
    「恒星のマスク」「星雲のマスク」みたいなものではなくて、
    ざっくりと「左側」「右側」というマスクわけをするような手法は、
    やまねももんがさんは使われますか?
    想像だけしてますが、そういう方法でも、
    つながるようなところに変な部分が出てきてしまいそう…。
    2014/04/20 5:38 PM by ミッチー
    >ミッチーさん、こんばんは。

    はい、仰るように処理がとても難しいです。
    ここまで仕上げるのが精一杯でした。

    コントラスト強調は少しづつ何段階かに分けて行っていて、全てでマスクを使っています。
    最後のほうでは、星雲のマスクに対して左下の天の川の部分を隠すようなグラデーションを掛け算したマスクを使いました。
    グラデーションでよって効果が滑らかに変化するので、一応うまくいったかなと思っています。
    2014/04/20 7:51 PM by やまねももんが
    やまねももんがさん

    富士見の空で撮影されたとなると、光害カブリの処理には相当に手を焼かれたのではないでしょうか。この領域は星の数がスゴイのと入り組んだ銀河と暗黒帯とで、私の手作業がメインのフラット補正は大苦戦します。実は昨年の今頃にミニ・ボーグで撮影した画像がお蔵入りのままだったのを思い出しました。
    2014/04/21 1:26 AM by nikon 8cm
    >nikon8cmさん、おはようございます。

    はい、処理の初めの方でかなり念入りに光害カブリの補正を行いました。
    さらに途中でも何度か補正を加えています。
    でも最近はコツみたいなものが分かってきたので、何とかできるようになりました。

    お蔵入りは勿体ないですよ。
    ぜひ発掘してみて下さいな。
    2014/04/21 5:42 AM by やまねももんが

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