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2014.07.15 Tuesday

フォトショップの勉強 (1)レベル補正

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    画像処理で使うフォトショップの話です。
    でも使い慣れている人には当たり前の内容で、備忘録としてまとめています。

    画像処理の大部分は「諧調の割り振り」だと考えています。

    星空写真をきれいに仕上げるために、多くの要望(願望)がありますよね。
      ・天の川や星雲を白飛びさせずに諧調豊かに表現したい。
      ・暗黒帯や分子雲などもできるだけ諧調を持たせて表現したい。
      ・明るい星が白とびするのはしかたないが、それでもできるだけ抑えたい。
      ・でも星ははっきりくっきり表現したい。
      ・星空のバックグラウンドをあまり暗くしたくない。(黒潰れさせたくない。)
      ・星景写真等では、地上の風景も暗く潰さずに、できるだけ諧調を持たせて表現したい。

    これらの一部は相反する要望(願望)です。
    でもできるだけ両立させるために、次のようなステップが踏めたら良いなあといつも思っています。
      ・輝度レベルのMin(黒)とMax(白)を画像のどの部分のどの状態に設定するかを決める。
      ・その間をどのようなステップで諧調を刻むかを決める。
         ・どの程度の明るさの部分にどれだけの諧調を割り振るかなどを決める。
      ・それを実現するために、具体的な作業を行う。

    これは「諧調の割り振り」の構想とその実現に他なりません。
    もちろん、こんなことは全然できていませんよ〜。
    でも最終的なヒストグラムの形を思い描いて、処理を行うようにしています。


    私は画像処理の大部分をフォトショップで行っています。
    コントラスト強調処理に使えそうな機能がいくつかあるのですが、その違いがよく分かっていません。
    適当に使って、結果オーライで使い分けているのですが、ちょっとまじめに勉強してみようと思いました。


    以下では話を簡単にするために、8ビット(256諧調)のモノクロ(グレー)画像を扱います。
    実験のために下のようなグレーチャートを作ってみました。
      ・横5pixel,縦20pixelの四角い領域を、0から255の輝度で塗り潰します。
      ・上の段は、左から右へ輝度0から輝度127までの128個を並べています。
      ・下の段は、右から左へ輝度128から輝度255までの128個を並べています。
     

    皆さんのディスプレイではどんなふうに見えますか?
    私は輝度の境目はほとんど見えませんが、ところどころ見えるような気もします。


    フォトショップ(PhotoshopCC)では、以下のような機能を使っています。
      ・レベル補正
      ・トーンカーブ
      ・明るさ・コントラスト
      ・シャドウ・ハイライト
      ・CameraRaw(ハイライト,シャドウ,明瞭度)

    ではまずレベル補正から始めます。



    1.1 レベル補正  シャドウスライダー(左側の三角)

    レベル補正で、シャドウスライダー(左側の三角)を動かすと、画像は全体に暗くなります。
    例えばスライダーの位置を32に設定すると、輝度が0-32の領域は輝度が全て0になります。
    つまりシャドウ側(左側の三角より左側)の諧調が切り捨てられるのです。

    そして、残りの部分(32-255)は(0-255)の輝度に割り振られます。

    処理後の例題画像とヒストグラムを下に示します。
     



    全体的に少し暗くなり、中間調の輝度変化が大きくなってコントラストが少し強調されたのが分かるでしょうか。

    ヒストグラムを見ると、輝度0のピクセルが他より多いですね。
    これが諧調が切り捨てられて輝度0になったものです。
    また櫛状に歯抜け部分が生じています。
    輝度がどのように変わったかを詳細に見てみましょう。
    例えば輝度120付近を見てみると以下のようになっています。
      118 → 98
      119 → 99
      120 → 101
      121 → 102
    輝度100の部分がありませんね。
    これがヒストグラムが櫛状になる原因で、場合によっては画像にトーンジャンプが起きてしまいます。
    だから強いコントラスト強調処理をする場合は、画像データは8ビットではなくて16ビットで扱うことをお勧めします。
    でもディスプレイの表示は8ビットのままなのは覚えておいて下さい。


    上の操作と同じことをトーンカーブでやると下のようになります。
    処理前後の輝度の関係がよく分かると思います。
    輝度の割り振りは、このように直線的です。
     



    1.2 レベル補正  シャドウスライダー(左側の三角)とハイライトスライダー(右側の三角)

    レベル補正で、ハイライトスライダー(右側の三角)を動かすと、画像は全体に明るくなります。
    例えばスライダーの位置を223に設定すると、輝度が223-255の領域は輝度が全て255になります。
    つまりハイライト側(右側の三角より右側)の諧調が切り捨てられるのです。

    それでは、シャドウスライダー(左側の三角)とハイライトスライダー(右側の三角)を同時に動かしてみましょう。
    シャドウ側(左側の三角より左側)とハイライト側(右側の三角より右側)の諧調が切り捨てられて、残りの部分(32-223)は(0-255)の輝度に割り振られます。

    処理後の例題画像とヒストグラムを下に示します。
     



    シャドウ側とハイライト側を同様に操作したので、全体の平均的な明るさは変わっていません。
    切り捨てた諧調がより多くなったので、中間調の輝度変化が大きくなり、コントラストがより強調されました。


    上の操作と同じことをトーンカーブでやると下のようになります。
    このように、両側のスライダーを動かしている限りは、諧調の割り振りは直線的です。
     



    1.3 レベル補正  中間調スライダー(真ん中の三角)

    次は中間調スライダー(真ん中の三角)を動かしてみます。
    右側に動かして1.00より小さくすると、画像は全体に暗くなります。
    この場合は直接的に切り捨てられる諧調はありません。
    そして全体に暗い方の諧調に割り振り直されます。

    0.70の場合の処理後の例題画像とヒストグラムを下に示します。
     



    直接的に切り捨てられた諧調が無いのに、輝度0付近のピクセル数が多くなっていますね。
    これは全体に暗い方の諧調に割り振り直されたためで、黒潰れの要因になります。


    上と同じ操作をトーンカーブでやると下のようになります。 (完全に同じではないですが。)
    入出力関係(処理前後の輝度関係)は、直線の真ん中付近を右下の方向へ引っ張ったような曲線になっています。
    でもシャドウ側とハイライト側で対称ではなく、シャドウ側での変化のほうが大きいように見えます。
     



    1.4 レベル補正  中間調スライダー(真ん中の三角) その2

    今度は中間調スライダー(真ん中の三角)を左側に動かして1.00よりも大きくしてみます。
    すると画像は全体に明るくなります。
    この場合も直接的に切り捨てられる諧調は無く、全体に明るい方の諧調に割り振り直されます。

    1.43(0.70の逆数)の場合の処理後の画像とヒストグラムを下に示します。
     



    中間調スライダーを1.00より小さくした場合と違って、白とびの懸念はそれほど無いようです。


    上と同じ操作をトーンカーブでやると下のようになります。 (完全に同じではないですが。)
    入出力関係(処理前後の輝度関係)は、直線の真ん中付近を左上の方向へ引っ張ったような曲線になっています。
    でもシャドウ側とハイライト側で対称ではなく、この場合もシャドウ側での変化のほうが大きいように見えます。
     



    1.5 レベル補正  ハイライトスライダー(右側の三角)と中間調スライダー(真ん中の三角)

    最後にハイライトスライダー(右側の三角)と中間調スライダー(真ん中の三角)を同時に動かしてみましょう。
    ハイライトスライダーを223、中間調スライダーを0.7にした場合の処理後の画像とヒストグラムを下に示します。

    ハイライトスライダーを左に動かすことで、ハイライト側の諧調が切り捨てられて、全体に明るいほうの諧調に割り振り直されます。
    一方で中間調スライダーを右に動かすことで、全体に暗いほうの諧調に割り振り直されます。
    両方の効果は反対方向なので、部分的に打ち消し合うことになります。
     



    この組み合わせは、コントラスト強調のために私が良く使うケースです。

    上と同じ操作をトーンカーブでやると下のようになります。 (完全に同じではないですが。)
    記事を書いている私が言うのも変ですが、入出力関係(処理前後の輝度関係)が初めて分かりました。
    この曲線が頭の中で思い描けるようになると良いですが、ちょっと無理ですね。
     


     








    コメント

    今の私には、ぴったりの記事で、興味深く読ませていただきました。グレーチャートを使って実験されているのが、グッドアイデアですね(^_^)
    2014/07/15 5:59 AM by 星太朗
    >星太朗さん、おはようございます。

    このような実験を実際にやられてみてはいかがでしょうか?
    手間はかかりますが、意外な発見がありますよ。
    2014/07/15 8:43 AM by やまねももんが
    実験、楽しそうですね(^_^)
    いくつか、アイデアがあるので、いずれ決行します!
    コンテストにも、年内には投稿してみようと思います!
    2014/07/15 9:13 AM by 星太朗
    こういう天気だからこそ、勉強のチャンスですよね。
    う〜ん・・
    でも、長老格のヤマネモモンガさんが今これだから、
    私はまだ「結果オーライ」で良いかも、との結論に至りました(笑)
    2014/07/15 5:00 PM by ヤマボウシ
    >ヤマボウシさん、こんにちは。

    こういう勉強はまとまった時間がとれないとなかなかできないので、いいチャンスだと思っています。
    まあ、こんなことでもしていないと、何かをポチりそうですしね。

    ずっと我流でやっているので、結構基本的ことを理解していなかったりするのですよね。
    意外と「結果オーライ」が最強のテクニックだったりして(苦笑)。
    2014/07/15 6:43 PM by やまねももんが
    取説を読むのも面倒でついつい我流に走ってしまっていますが、これは分かりやすい。
    本当はこうしてそれぞれの機能を検証しながら、実地体験するのが理解の早道なんでしょうね。
    2014/07/15 9:29 PM by 悠々遊
    >悠々遊さん、おはようございます。

    急がば回れは分かっているのですが、なかなかできないですよね。
    なかなか梅雨が明けないので、こんなことを始めてみました。
    今回は3回シリーズです。
    そのあとはどうしましょう(苦笑)。
    2014/07/16 4:26 AM by やまねももんが
    やまねももんがさん、こんにちは。

    念のためにですが、処理前のヒストグラム、見せていただけませんか?
    x軸に平行な直線ですよね?
    切れ目はないですよね?
    2014/07/18 8:14 PM by 星太朗
    >星太朗さん、こんばんは。

    はい、ギザギザ等は全く無く、きれいな長方形ですよ。
    2014/07/18 8:43 PM by やまねももんが
    ありがとうございます(・ω・)
    やっぱりそうですよね。

    明日から11日間、夏休みで、下呂に行きます☆彡
    たくさん撮影したいな(*⌒▽⌒*)
    2014/07/18 9:27 PM by 星太朗
    >星太朗さん、おはようございます。

    すっきり晴れて、きれいな星空写真がたくさん撮れるといいですね。
    2014/07/19 5:05 AM by やまねももんが

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