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2015.07.11 Saturday

宇宙物理学  銀河の種類

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    比較的少数の小さくて複雑な形をした銀河は別として、全ての銀河は見かけの形状によって分類されています。
    まず円盤を持つものと持たないものに分けることができ、前者は「円盤銀河」あるいは「渦巻銀河」と呼ばれ、後者は「楕円銀河」と呼ばれます。
    そして円盤銀河の約半数は中心に棒状の構造を持っていて「棒渦巻銀河」と呼ばれます。

    現在の宇宙では、楕円銀河が約20%、渦巻銀河が約40%、棒渦巻銀河が約40%です。
    棒渦巻銀河が結構多いのを意外に感じるかもしれませんが、天の川銀河も棒渦巻銀河です。


    下図は「銀河のハッブル分類」と呼ばれるもので、銀河の形態的特徴をうまくまとめた分類体系として今でも用いられています。
     

      画像はWikipediaからお借りしました。  → こちら

    ハッブルは、楕円銀河が進化してレンズ状銀河を経て渦巻銀河と棒渦巻銀河に分化すると考えたそうです。
    しかし、現在ではこの考え方は否定されています。



    [楕円銀河]

    楕円銀河は見かけの形状が楕円に見える銀河の総称で、内部構造がなくのっぺりとしています。
    実際の三次元構造は、球状のもの,平べったいアンパン形のもの,あるいはラグビーボールのようなものまで様々です。
    年老いた種族兇寮韻ほとんどで、見かけ上は渦巻銀河のバルジに似ています。

    銀河は合体を繰り返しながら成長し、その結果として楕円銀河になることが多いと考えられています。
    天の川銀河に比較的近い宇宙を調べると、円盤銀河と楕円銀河の比率はだいたい4対1だそうです。

    楕円銀河は、渦巻銀河やS0銀河に比べれば全体としての回転速度は格段に小さいですが、それでも個々の星は楕円軌道を描いて銀河中心のまわりを回転しています。
    詳しい観測が可能な近距離の楕円銀河では、異なる方向に向いた多数の星流があることが分かっています。
    これは私たちの天の川銀河のハローに見られる星流に似ていますが、ずっと大規模なものです。
    この様々な向きの多数の星流が、楕円銀河の全体的な形状を決めています。

    明るい銀河のほとんどは渦巻銀河ですが、最も明るい銀河は巨大楕円銀河です。
    それは1兆個以上の星を含んで、直径が数百キロパーセクもあります。

    一方で、最も小さい銀河も見かけ上は楕円銀河です。
    数百万個程度の星を含むだけで、直径は1キロパーセクほどでしかありません。
    それらは矮小楕円銀河と呼ばれていますが、そのうち最も小さいものは最も大きい球状星団と同程度です。
    私たちの天の川銀河の近傍にある約30個の銀河の半数は矮小楕円銀河です。

      M87  APODより → こちら
     



    [渦巻銀河]

    渦巻銀河には中心部にバルジと呼ばれる構造があります。
    バルジは回転楕円体の形状をしており、その周囲に円盤部(ディスク)をもち、円盤部の中には渦状腕(かじょうわん)が見られます。
    重力多体系としての銀河円盤は力学的に安定ではないそうで、円盤がその形を保っていられるのはダークマターに包まれているからだそうです。

      M51  APODより → こちら
     



    [棒渦巻銀河]

    棒渦巻銀河は中心付近に棒状に細長く伸びた構造を持っていて、その棒状構造の両端から渦状腕(かじょうわん)が伸びています。

    銀河衝突によって円盤が力学的に不安定になると、棒状構造が形成されると考えられています。

    遠方の宇宙に行くほど、棒渦巻銀河の割合が減少することが知られています。
    80億光年彼方(つまり80億年前)では、棒渦巻銀河の割合は円盤銀河全体のたった2割しかないそうです。

      M109  APODより → こちら
     



    [レンズ状銀河]

    レンズ状銀河は円盤はあるが渦巻腕(かじょうわん)のない銀河で、「S0銀河(エスゼロ銀河)」とも呼ばれます。
    基本的な円盤とバルジからなる構造をしていますが、円盤にはダストやガスがありません。
    レンズ状銀河を構成する星は、ほとんどが種族兇寮韻任后
    この種の銀河は、星を生むための材料を使い果たして、落ち着いた中年期にあるのではないかと推測されています。
    遠方にあるレンズ状銀河と楕円銀河はほとんど区別ができませんが、ドップラー効果によって回転速度が測定できれば両者は区別できるそうです。

      M86  APODより → こちら
     



    [不規則銀河]

    楕円銀河,渦巻銀河,S0銀河のどれにも分類できないものは不規則銀河に分類されます。
    不規則銀河は大量のガスとダストを含んでおり、活発な星生成活動を行っています。
    星生成活動は銀河のあちこちでばらばらと起こっていて、銀河は写真で見るとまだら模様に見えます。
    大小マゼラン雲は、かつては不規則銀河に分類されていましたが、わずかに棒構造や渦巻構造の痕跡が見られることがわかりました。
    ただし、星生成活動によるまだら模様のため、見ただけではそれはほとんどわかりません。
    より大きな銀河が近接遭遇した際に、潮汐力で壊された残骸が不規則銀河になったものもあるでしょう。



    参考図書
      ・宇宙の始まりの星はどこにあるのか (谷口義明さん、メディアファクトリー新書、2013年4月発行)
      ・宇宙進化の謎 (谷口義明さん、ブルーバックス、2011年5月発行)
      ・宇宙の果てを探る (二間瀬敏史さん、洋泉社、2009年3月発行)
      ・銀河と宇宙 (ジョン・グリビンさん(訳:岡村定矩さん)、丸善出版、2013年7月発行(原書は2008年))


     








    コメント

    撮って楽しいのは渦巻き入ったものです。
    なににせよ見た目重視なもので(笑)
    昨夜はなんだか薄雲多くて寝ました。
    今宵はいかに?
    2015/07/11 6:06 PM by びっけパパ
    >びっけパパさん、こんにちは。

    はい、私もそう思います。
    楕円銀河はいくら大きくてもつまらないです。
    南から暖かく湿った空気が流れ込んでいるので、なかなかすっきりした天気にはならないようですね。
    2015/07/11 7:18 PM by やまねももんが

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