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2016.08.11 Thursday

20秒露光の画像にそこまでやるの?

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    昨日ご紹介した星景写真の星空部分の画像処理に関する話です。


    まず下の画像をご覧下さい。
    左側は従来の処理方法で仕上げたものです。
    この日は、夏の大三角付近はかなりきれいな星空でしたが、それより低空は透明度がイマイチでした。
    7/9に撮影したものと比較すると一目瞭然です。  → こちら

    そこで、星野写真の処理で使う手法を幾つか追加したのが右側です。



    僅か20秒の露光時間の画像にそこまでやるの?と自分自身でも思っています(苦笑)。
    しかし、いつもいつもきれいな星空に出会えるわけではなく、少しでもきれいに仕上げたいです。

    星景写真の手法としては賛否両論あるでしょうし、好き嫌いもあるでしょう。
    でもこういう手法もあるのだということを知っていて損はないと思います。



    それでは順を追って処理をご説明します。



    [Raw現像]

    まずRaw現像ですが、CameraRaw6.5で処理しています。
    ここでは、明るさと色合いを整えて、コントラストを少し付けています。

    下の画像の左側は初期設定のもので、右側は各パラメータ等を調整したものです。




    主な処理パラメータを下に示します。
    プロファイルは「Camera Neutral」を指定しています。





    [Raw現像後の処理フロー]

    Raw現像後は Photoshop で処理していますが、その処理フローを下に示します。
    主なステップは
      (1) カブリ等の補正
      (2) コントラスト強調
         (2-1) 部分的な処理
         (2-2) 全体的な処理
      (3) Stella Image によるLab色彩調整
      (4) 色合い調整

    今回新たに追加した処理は (2-1) と (3) です。





    [街明りによるカブリ等の補正]

    ここは南側に甲府盆地があるので、特に低空は星空の明るさや色合いが大きく影響を受けてしまいます。
    そして、その程度は空の透明度などにかなり依存します。
    一方で、建物の明りや街灯などに関しては、星空への影響は微々たるものだと感じています。

    そこで、街明りによるカブリ等をグラデーションマスクを使って補正します。
    補正と言っても多分に主観的な要素が大きく、意見が分かれるところだと思っています。

    下の画像の、左側が処理前で、右側が処理後です。





    [色相・彩度]

    星空の色合い調整は人によって好みがかなり違ってくるでしょう。
    私は「シアン」の色相を調整することが多いです。

    下の画像で、右側はシアンの色相を「+30」にしたものです。





    [部分的なコントラスト強調]

    天の川のもくもくした領域に関して、2ヶ所のヒストグラムを見てみます。
    ここで標準偏差に注目下さい。
    私はこの数値をコントラストの目安に使っています。
    低空では空の透明度がイマイチなためにコントラストが低下しているのが分かります。
    今回はその程度が大きいので、画像を見ても気付きますね。



    そこで、下に示すようなマスクを使って、低空のコントラストを高めてやります。
    このマスクは、通常の輝度マスクとグラデーションマスクの乗算で作ったものです。

    今回は下のようなパラメータで2回繰り返しました。
    1回目は輝度で、2回目は通常です。
    2回とも通常にすると、色のコントラストが付きすぎてしまうからです。
    これによって、下側の四角い領域の標準偏差は19.6まで高まりました。




    下の画像で、左側が処理前で、右側が処理後です。





    [全体的なコントラスト強調]

    続いて、輝度マスクを使って、全体にコントラスト強調を施します。

    下の画像で、左側が処理前で、右側が処理後に色合い調整したものです。
    コントラスト強調は色合いも強調されてしまうので、強くなりすぎた青みを抑えています。





    [Stella Image によるLab色彩調整]

    以前から星景写真の星空は色が淡泊だなあと感じていました。
    撮影のISO感度が高いせいでしょうか?私の処理方法によるものでしょうか?
    そこで、Stella Image のLab色彩調整を使って色彩を少し強調してみました。
    パラメータは、R=G=Y=1.5、B=1.3 です。
    単純に彩度を高めるよりは、こちらのほうが自然だと感じています。

    下の画像で、左側が処理前で、右側が処理後です。





    それにしても、これが20秒露光の画像とは本当に驚くばかりです。
    いったいどれだけの情報量を隠し持っているのやら。


     








    コメント

    ウヒョッ!!絶妙、タイムリーで、ガス〜ん!!
    最近、星景撮影に目覚め初め、処理につまづき初め、諦めかけたその時!!
    ハッハハッハッはハッハハッハ!!当に地獄の釜に下りて来た蜘蛛の糸!!
    しっかり掴んでそぉ〜っと上って行きます!テヘッ!
    二十秒露光とゆぅのもこれまた、アストロトレーサー使用者にうってつけ!!
    師匠!これからは山口のカンダタとおよび下されませぇ〜ッ!ハッハハッハハ!!
    2016/08/11 9:40 AM by 山口のじぃ
    >山口のじぃ様、こんにちは。

    星景写真はやってみると思った以上に奥が深くて面白いですよね。
    手法も仕上げ方も幅が広くて、星野写真以上に個性が出ると思います。
    この糸はとても細くて弱いので、そぉ〜っと上って下さいね。
    でも上った先で待っているのは女神とは限りませんのであしからず(笑)。
    私は固定撮影なので20秒露光ですが、アストロトレーサーならもう少し伸ばせるんじゃないですか。
    その分だけISO感度を下げるという選択肢もあると思います。
    なお、山口のガンダムと読み違えてしまいましたよ。
    2016/08/11 10:25 AM by やまねももんが
    惜しげもなく手順の公開。
    これはブックマークしておかなきゃ。
    でもここまでの作業こなせるか。。。
    やはり良い作品は手がかかっていますね。
    2016/08/11 2:57 PM by びっけパパ
    >びっけパパさん、こんにちは。

    星空写真を楽しむ人がもっと増えてくれると良いなあと思っています。
    でも星空写真って撮影よりも処理のほうが厄介で難しかったりしますよね。
    カメラで星空写真用のプロファイルみたいなものが用意されると良いのですが、、、。
    2016/08/11 3:52 PM by やまねももんが
    こんにちは。
    調整レイヤーにステライメージを取り込めるのですね。
    いつもはTIFFにしてやり取りしていました。
    星空の状態の各種プロファイルを当てはめて、微調整
    なんて出来たら楽ですね。
    2016/08/11 9:35 PM by ヤマボウシ
    >ヤマボウシさん、おはようございます。

    いや、残念ながらステライメージは取り込めません。
    ヤマボウシさんと同じように、TIFFでやりとりしています。
    Photoshopのレイヤーに貼り付けて、分からなくならないようにコメントを書いているだけです。
    ユーザーがプロファイルを作れるようになれば楽しいですよね。
    カメラよりは Photoshop などのほうが可能性はあるのかもしれませんね。
    2016/08/12 4:12 AM by やまねももんが

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