2016.12.22 Thursday
星野写真(60Da、100mm) おおいぬ座領域1
60Daと100mm中望遠レンズによる星野写真シリーズです。
メシエ天体(全て),カルドウェル天体(一部),その他の面白そうな散光星雲や暗黒星雲、が対象です。
この「おおいぬ座領域1」には、以下の天体があります。 (※ 領域名は私が勝手に付けています。)
・M46 : 散開星団(NGC2437、とも座)
・M47 : 散開星団(NGC2422、とも座)
・M50 : 散開星団(NGC2323、いっかくじゅう座)
・IC.2177 : 散光星雲(わし星雲、かもめ星雲(Seagull Nebula))
・NGC2359 : 散光星雲(トールのかぶと星雲(Thor's Helmet))
撮影日時 : 2016/12/07 00:53〜 300sec×25枚
撮影場所 : 山梨県・みずがき湖にて 気温は約-3℃
カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
フィルター : 無し
レンズ : EF100mm F2.8 Macro (F4.0)
追尾 : EM11(ノータッチ)
処理
・RAP2 : ダーク減算、フラット補正
・CameraRaw8.5 : Raw現像
・StellaImage6.5 : デジタル現像、Lab色彩調整
・Photosop CC : コントラスト調整、色合い調整、等々
空の暗さ(BC)、透明度(BC)、フォーカス(B) 5段階評価
StellaNavigator での写野 (恒星は9.5等まで、星雲星団は12.0等までを表示)
メシエ番号の付いている散開星団が3つもあります。
でも所属はとも座といっかくじゅう座で、おおいぬ座ではありません。
この領域の主役は ”わし星雲(かもめ星雲)” でしょうね。
”トールのかぶと星雲” も小さいですが面白い天体です。
このように、ここはいろんな天体が集まっていて、なかなか楽しい領域です。
前回と比べると、空の状態も良くて、たっぷり露光してみました。
→ 前回はこちら
でも残念ながら、結果はあまり差がないように思えます。
おおいぬ座付近は、何度撮影しても処理が難航します。
色合いとしてはシアン系が強いように思われ、どうも苦手です。
わし星雲(かもめ星雲)は全体的にのっぺりしていて、どのように仕上げていいのか悩みますね。
散開星団との両立も悩ましいです。
今回も星雲を主体に仕上げたので、散開星団にとってはやり過ぎになっていますね。
M46、M47 (ピクセル33%表示で切り抜き)
比較的大きな散開星団が仲良く並んでいます。
それぞれにオレンジ色の星を従えているのも面白いです。
星座としてはとも座に位置しています。
左側のM46の中には小さな惑星状星雲(NGC2438)があるのですが、、、。
処理をちょっと弱めにして、ピクセル等倍で切り出してみましたが、ほとんど分かりませんね(涙)。
M50 (ピクセル33%表示で切り抜き)
星座としてはいっかくじゅう座に位置しています。
構図の問題で隅のほうに追いやられてしまいました。
申し訳ないです。
IC2177 (ピクセル33%表示で切り抜き)
とても大きな散光星雲で、淡い部分が周囲に大きく広がっていますね。
日本では「わし星雲」と呼ばれていますが、
英語では「Seagul nebula (かもめ星雲)」の愛称があります。
夏の天の川の中心部にあるM16も「わし星雲」と呼ばれているので紛らわしいです。
NGC2359 (ピクセル50%表示で切り抜き)
形も色もとても面白い星雲ですが、私の画像では形が分かりますでしょうか。
時計と反対方向に90度回転させると兜の姿になるようです。
色がとてもきれいな星雲ですね。
それとM46,47の散開星団。
綺羅星たちのオールスター総出演とは違って、派手さはありませんが渋い演出の舞台を見ているような。