星空が好き、猫も好き

星空がきれいな晩はどこかへ出かけたいなあ

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2017.06.25 Sunday

星野写真(60Da、100mm) いて座領域4

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    60Daと100mm中望遠レンズによる星野写真シリーズです。
    メシエ天体(全て),カルドウェル天体(一部),その他の面白そうな散光星雲や暗黒星雲、が対象です。


    この「いて座領域4」には、以下の天体があります。 (※ 領域名は私が勝手に付けています。)
      ・M16(NGC6611) : 散光星雲(わし星雲) (星座としてはへび座に位置します)
      ・M17(NGC6618) : 散光星雲(オメガ星雲)
      ・M18(NGC6613) : 散開星団
      ・M24(NGC6603) : 散開星団
      ・Sh2-54 : 散光星雲 (星座としてはへび座に位置します)
      ・IC1287 : 散光星雲 (星座としてはへび座に位置します)
      ・IC1284 : 散光星雲(バンビの首飾り)
      ・B92,B93 : 暗黒星雲






      撮影日時 : 2017/05/30 01:23〜  180sec×30枚
      撮影場所 : 山梨県・みずがき山自然公園にて  気温は約+7℃
      カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
      フィルター : 無し
      レンズ : EF100mm F2.8 Macro (F4.0)
      ガイド : EM11(ノータッチ)
      処理
        ・RAP2 : ダーク減算、フラット補正
        ・CameraRaw9.9 : Raw現像
        ・FlatAide-Pro : スターシャープ処理
        ・StellaImage6.5 : 色彩調整
        ・Photosop CC : コントラスト調整、色合い調整、等々

      空の暗さ(CD)、透明度(C)、フォーカス(B)  5段階評価


    StellaNavigator での写野 (恒星は9.5等まで、星雲星団は12.0等までを表示)



    この領域は「バンビの横顔」の北側で、いて座,わし座,たて座の境界付近です。
    銀河(天の川)の濃い部分や複雑に入り組んだ暗黒帯の様子がとても面白いです。
    そして大きな散光星雲が点在していて、とても華やかです。
    全体写真では下側に「バンビの横顔」の一部が写っています。

    この場所では、南の低空の状態を考えると、できるだけ南中前に撮影したいです。
    そのために、より低空の「いて座領域3」を先に撮影し、続いて「いて座領域4」を撮影しました。
    しかし「いて座領域3」の構図をミスってしまったので、この領域も構図をミスってしまいました。
    上側にある「Sh2-54(散光星雲)」が切れてしまい、「IC1287(散光星雲)」は写野の外になってしまいました。
    やはり気持ちに余裕が無いと駄目ですね。

    「いて座領域3」と同じように仕上げていきましたが、明るさや色合いはどうしても違ってきてしまいました。
    カブリの影響の違いなどが要因でしょうか?
    参考までにヒストグラムを示します。




    M16、M17、M18 (ピクセル50%表示で切り抜き)

        上側の赤い星雲が「わし星雲(M16)」で、散開星団と散光星雲が重なっています。
        拡大撮影すると、星の胞子である小さく丸い暗斑(グロビュール)や暗黒星雲が分かるそうです。
        ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した暗黒星雲の先端部分は「創造の柱」と呼ばれていています。
        なお、いっかくじゅう座とおおいぬ座の境界にあるIC2177も日本ではわし星雲と呼ばれています。
        でも海外では「Segull Nebula(かもめ星雲)」と呼ばれているのですよね。

        下側の赤い星雲が「オメガ星雲(M17)」です。
        名前の由来はギリシア文字のΩ(オメガ)に見えることからきているそうですが、そうは見えないです。
        その右側にも赤い星雲が写っています。

        オメガ星雲の下に見える散開星団がM18です。
        小さな散開星団で、天の川の中ということもあって目立たないですね。




    バンビの横顔 (ピクセル33%表示で切り抜き)

        いて座にある銀河(天の川)が非常に濃い部分は、昔から「スタークラウド」と呼ばれていました。
        最近は「バンビの横顔」と呼ばれています。
        ちょうど目に当たる部分に暗黒星雲があって、B92という番号が付いています。

        M24はこのスタークラウド全体を指すようで、実際には散開星団ではないようです。
        一方で、この中にあるNGC6603という星団をM24だとする意見もあるそうです。

        首に当たる部分はほんのりと赤っぽいですね。
        そして、その近くに赤い星雲と青い星雲があって、「バンビの首飾り」と呼ばれています。
        赤く光る星雲部分はIC1284、輝星を包むように青く輝く部分にはNGC6589の番号が付いています。

        「いて座領域3」と「いて座領域4」をモザイク合成したものから切り出しました。




    連続して撮影した「いて座領域3」と「いて座領域4」をモザイク合成してみました。
    同じように仕上げたつもりですが、明るさや色合いが少し違ってしまいました。
    でも、Photoshop の Photomerge が頑張ってくれました。

    この領域の主役は「バンビ」でしょうね。
    横顔だけを見ていると、とても可愛いです。
    でも首が細くて長いですね。
    そして胴体の下に短い脚がたくさんあるように見えるじゃないですか。
    私にはどうしても奇妙な生き物のように見えてなりません(笑)。






    05:31 | 旧版 | comments(4) | - | - | - |







    コメント

    こんにちは
    バンビの横顔をはじめ賑やかなエリアですが
    個々の星雲、星団の説明は大変ですね。
    双眼鏡で流すとその賑やかさを自身の目で見る事ができ
    いつまでも見飽きないエリアです。
    2017/06/25 5:55 PM by テナー
    >テナーさん、おはようございます。

    はい、この領域の星雲は双眼鏡でも見えるので、初めて見た時はちょっと感激してしまいました。
    さそり座やいて座付近はもっともっと撮影したいのですが、なかなかチャンスに恵まれません。
    低空まで澄み切った星空なんて夢のまた夢ですね。
    2017/06/26 3:00 AM by やまねももんが
    こんにちは。
    バンビ周辺のモクモクが見事に表現されていますね。
    ここはいろんな名所があるので目移りしてしまいます。
    Photomergeはレイヤーマスクも自動生成しまうのですね。
    使わないともったいないかもφ(..)メモメモ
    「短い脚」は、私にはもののけ姫のシシ神様の角に見えます(笑)
    2017/06/29 7:44 AM by ヤマボウシ
    >ヤマボウシさん、こんにちは。

    このあたりはいろんな対象が入り混じっているのでとても楽しいですね。
    でもそれだけに仕上げるのが難しくて、優先付けをせざるを得ません。
    Photomerge はとても優れもので、とても複雑な境界のマスクを作ってくれます。
    明るさや色合いなども調整してくれるようで、使わないと勿体無いですよ。
    バンビの首より下の部分は、人によっていろんなものに見えてしまうようですね(笑)。
    2017/06/29 5:16 PM by やまねももんが

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