2018.03.09 Friday
星野写真(60Da、100mm) おおぐま座領域3
2015年と2017年に撮影した画像を使って再処理してみました。
・2015/02/20に撮影 → こちら
・2017/04/29に撮影 → こちら
60Daと100mm中望遠レンズによる星野写真シリーズです。
メシエ天体(全て),カルドウェル天体(一部),その他の面白そうな散光星雲や暗黒星雲、が対象です。
この「おおぐま座領域3」には、以下の天体があります。 (※ 領域名は私が勝手に付けています。)
・M51 : 渦巻銀河 (子持ち銀河) 星座としてはりょうけん座に位置します。
・M101 : 渦巻銀河 (回転花火銀河)
・NGC5377 : 銀河
・NGC5474 : 銀河
撮影日時 : 2015/02/20 00:14〜 300sec×19コマ
撮影場所 : 山梨県・みずがき湖 気温は約−8℃
撮影日時 : 2017/04/29 20:48〜 360sec×21枚
撮影場所 : 山梨県・みずがき湖 気温は約+5℃
カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
フィルター : 無し
レンズ : EF100mm F2.8 Macro (F4.0)
追尾 : EM11(ノータッチ)
処理
・RAP2 : ダーク減算、フラット補正
・CameraRaw9.9 : Raw現像
・DSS : コンポジット
・FlatAidePro : フラット補正
・StellaImage6.5 : デジタル現像、Lab色彩調整
・Photosop CC : コントラスト調整、色合い調整、等々
・Nik Collection (Dfine 2)
空の暗さ(C)、透明度(BC)、フォーカス(B) 5段階評価 2015/02/20
空の暗さ(B)、透明度(BC)、フォーカス(B) 5段階評価 2015/04/29
StellaNavigator での写野 (恒星は9.5等まで、星雲星団は12.0等までを表示)
2つの明るい星は北斗七星の一部なので、場所が分かり易いですね。
この領域には大きくて写真写りの良い系外銀河が2つもあります。
それ以外にも12等級より明るい銀河が幾つかあり、等倍で表示してみると小さな銀河がたくさん見つかります。
2015年と2017年に撮影した画像を使って再処理してみました。
それぞれすでにコンポジットしてある画像の明るさを合わせてから、DSSで重ね合わせをしています。
その後はいつもの手順で仕上げています。
写野が少しずれていたので、横方向が95%、縦方向が98%のトリミングになっています。
銀河の写りは2015年に撮影したほうが良いです。
2月の夜半後に撮影したので、空の状態が良かったのでしょう。
2017年の撮影は、空は暗かったですが時間帯が早かったのが少し足を引っ張ってしまったのかもしれません。
銀河の色合いも少し赤みが強いです。
空の透明度,暗さ,そしてフォーカスの追い込みと、なかなか全てが揃いませんね。
2回分の画像を使った結果は何とも微妙ですね。
銀河の腕の様子は少しだけ鮮明になったような気がします。
でも色合いは2017年に撮影したものに引きずられてしまいました。
明るい星が滲んでいますが、薄雲の影響でもなくて、フィルムでのイラジエーションみたいなもののようです。
M51 (ピクセル67%表示で切り抜き)
「子持ち銀河」と呼ばれています。
大きな銀河の渦巻きの1本の先に、NGC5195と名付けられた小型の銀河がくっ付いています。
この様子は焦点距離の短いレンズでも結構よく分かります。
さらに右上の方向に淡い部分が伸びていますね。
M101 (ピクセル67%表示で切り抜き)
「回転花火銀河」と呼ばれています。
見かけの大きさは、M31やM33についで大きいものです。
真上から見ているので渦の様子が見やすくて、この焦点距離でも分かりますね。
腕の広がりが対称形でないのが面白いです。