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2020.08.04 Tuesday

宇宙物理学  電磁気学 (2) プラズマガスと磁場

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    ***** 基礎物理学 > 電磁気学 *****

    話が少し飛んでしまうが、、、。
    宇宙物理学において、ガスと磁場の関係を知っておくことはとても重要なので、ここで少しまとめておく。


    [プラズマガスが流体として運動すると磁場が発生する]

    書籍「驚異の太陽」では、ガスを流体として扱える場合の詳細な説明があり、とても参考になった。

    ガスの構成粒子(イオン,電子,原子)どうしが頻繁に「衝突」している状態では、粒子の「つぶつぶ」としての性質は問わずに、ひとまとまりの流体として扱うことができる。
    プラズマガスの実際の状況としては、ゆっくりと動くイオンたちの中を軽い電子たちがすばしこく動き回っていることになる。
    しかし、プラズマガスをまとめて見る流体的描像では、構成粒子たちはどれも同じように運動するようになるという。

    正の電荷を担うイオンと負の電荷を担う電子が、同じ速度で同じ量だけ同方向に動く場合は、正味の電荷量はゼロになって磁場は発生しない。
    しかし、両者は集団としては「ほぼ」同じ速度で同方向に運動しているものの、非常に小さな速度差が生じるそうだ。
    そして、この平均速度の微妙な差が、磁場を生み出す。
     
     
    ??? 上記の「小さな速度差」を私は理解できていない。

    ガス自体が一体となって運動し、そのガスの構成粒子により磁場が形成されているので、結果としてガスと磁場は一体で運動することになる。
    ガスが動いたときには、磁場はその動きに引きずられて磁力線の形を変える。
    逆に磁場の状況が変化した場合には、ガスも磁場から力を受けて動き出したり、速度が変化したりする。
    このような状況は、天体や宇宙のプラズマの特徴的な性質で、「磁場はガスに凍結している」と表現されるそうだ。



    [ローレンツ力]

    磁場の中を荷電粒子が運動すると、磁場から力を受ける。
    この力を「ローレンツ力」と呼ぶ。
    磁力線と荷電粒子の運動方向が直交している場合、力の方向は両者にさらに垂直な方向になる。
    「フレミングの左手の法則」として中学校で習ったはずだ。
    テストの時に、親指と人差し指と中指を使って答えを求めたのを思い出す。
     

    磁力線がまっすぐな場合には、荷電粒子は磁力線に巻き付くように旋回運動あるいは螺旋運動をする。

    荷電粒子の運動は電流と考えることができるので、ローレンツ力は磁場と電流の間に働く力であるということもできる。
    さらに、磁場の実体は電流であるので、ローレンツ力は電流と電流の間に働く力と考えることもできるし、あるいは逆に、磁力線と磁力線の間に働く力と考えても良さそうだ。



    [磁力線の性質]

    磁気と電気は絡み合っているので、磁力の性質を理解するのはかなり厄介だ。
    そこで磁力線だけに注目して、その性質を探ってみることにする。


    1) 同じ方向の磁力線は互いに離れたがる

    磁場は圧力をもち、これを「磁気圧」と呼ぶ。
    同じ方向の磁力線が密集している場所ほど磁気圧が高くなり、磁力線は互いに離れたがる。
    磁気圧は磁力線に沿った方向には働かず、磁力線に垂直な方向のみに働く。


    2) 逆向きの磁力線が近づくと、磁力線がつなぎ替わることがある

    反対向きの磁力線の一部が非常に接近した場合、磁力線がつなぎ替わることがある。
    これは「磁気リコネクション」または「磁気再結合」と呼ばれている。
    磁力線には張力が働くので、つなぎ替わった後の磁力線はまっすぐになろうとして、様々な現象を引き起こす。
     

         図は自然科学研究機構 核融合科学研究所のサイトからお借りしました。 → こちら


    3) 曲がっている磁力線は、まっすぐになりたいようだ

    磁力線はまるで張力をもっているかのように振る舞う。


    4) 磁力線が引き延ばされることは、磁場が強くなるのと同じことだ

    ガスが動いて磁力線が斜め方向に引き延ばされた場合を考えてみよう。
    磁力線の本数は変わらないが、隣どうしの磁力線の間隔は狭まってしまう。
    これは磁場自体が強くなったことを意味する。
    プラズマガスがランダムに動き回ると、それにつられて磁力線が引き延ばされ、磁場が強くなるのだ。


    5) 荷電粒子は磁力線を横切って動けない

    ローレンツ力により、荷電粒子は磁力線に巻き付くように旋回運動あるいは螺旋運動をする。
    そのため、ガスは磁力線方向には容易に動けるが、磁力線を横切って動くことは困難になる。
    つまり、磁場とプラズマガスの凍結している状況では、ガスの動く方向が磁場により制限されるということになる。


     
    参考図書
      ・「驚異の太陽」、鈴木建、日本評論社、2020年



     








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