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2020.09.18 Friday

宇宙物理学  星団

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    ***** 宇宙の構造 (2) 天の川銀河内 > 星雲、星団、星間物質 *****

    天の川銀河には約2000億個もの恒星があると言われているが、一様に分布しているのではなく、ところどころに恒星の集団がある。
    これらは星団と呼ばれ、散開星団と球状星団の2種類に分類される。



    散開星団

    散開星団は、分子雲から同時期に生まれた兄弟星の集まりだ。
    比較的年齢の若い、数100から数1000個の恒星が不規則に集まっていて、星間ガスをともなっていることもある。

    時間が経つにつれて星々の分布はまばらになり、いずれはばらばらになってしまう。
    だから散開星団として認識されるものは比較的年齢が若いのだ。

    天の川銀河の中では、星は主に円盤部で生まれるので、散開星団は天の川に近いところで多く見ることができる。


    プレアデス星団

    プレアデス星団は数千万年程度の若い星の集団で、約15光年の広がりの中に数1000個もの星がある。
    青く輝く高温の星は、太陽の数倍以上の質量を持っていて、表面温度が1万5000度以上の高温の星である。
    このような星の寿命は、1億年程度以下と短い。

    プレアデス星団の写真には、明るく輝く星の周りに淡い星雲が写る。
    この星雲は星をつくったガスの残りではなく、たまたま星団を高速で通過している星間ガスだそうだ。

    最近の赤外線望遠鏡の観測によると、プレアデス星団の中に褐色矮星がたくさん見つかっている。
    それらの星は低温であるため赤外線を放出しているが、それを捉えるためには赤外線望遠鏡でなければ観測できないのである。
     
         画像はNASAのAPODからお借りしました。 → こちら


    北斗七星

    北斗七星はもともとひとつの星団として生まれたものだという噂がある。
    そこで調べてみたのだが、ちょっと違うようだ。

    おおぐま座運動星団と呼ばれるものがある。
    これに含まれる星は、天の川銀河内でほぼ同じ位置にあり、ほぼ同じ方向に、ほぼ同じ速度で動いているそうだ。
    これらは約5億年前に同じ分子雲で形成され、かつては散開星団であったと考えられている。
    明るい星が多く、北斗七星の7つの星のうち、両端の2つ(おおぐま座α星とη星)を除く5つの星が含まれるとのこと。

    ということで、北斗七星の7つの星のうち5つは兄弟星のようだ。



    球状星団

    球状星団は、数10万から数100万個もの星が、お互いの重力で直径100光年程度の球状に集まった集団だ。
    ごく一部を除いて、星の年齢は100億年前後だ。
    中心部では星の間隔は0.1光年程度しかなく、なかには数光週(光が数週間で走る距離)という密集したものもある。
    ちなみに、太陽に一番近い恒星までの距離は約4.3光年もある。

    球状星団は銀河の円盤部分を取り囲むように分布していて、この領域は「内部ハロー」あるいは「恒星ハロー」と呼ばれている。
    天の川銀河では160個ほど発見されてるが、天の川に隠されて見えていない部分に、さらに50個程度あるらしい。
    アンドロメダ銀河は500個もの球状星団に取り囲まれているだ。

      オメガ星団
         画像はESOのサイトからお借りしました。 → こちら

      M13
         画像はNASAのAPODからお借りしました。 → こちら


    ひとつの球状星団の星々はみな同じ年齢であり、これは一つのガス雲から同時に誕生したことを示している。
    しかし、球状星団それぞれは星団ごとに年齢が異なるので、それらができた時期は異なるようだ。
    最も古い球状星団の年齢は130億年よりも古く、最初の銀河ができたと考えられている時代と一致する。

    球状星団の形成に関しては、例えば以下のようなシナリオが考えられている。
    銀河が成長しつつあるときには、その周囲では小さなガス雲どうしが衝突するだろう。
    すると衝撃波がガス雲中を伝わり、中心でスターバーストを引き起こして、一つの新しい球状星団が誕生する。
    ガス雲の中にあった物質の大半は重力で銀河に引き寄せられて、バルジの周辺で成長しつつある円盤の一部となる。
    球状星団の多くは潮汐力で引き裂かれるなどして、星々は内部ハローにばら撒かれていく。
    しかし今日まで生き延びたものもあり、それらが今日観測されている球状星団なのだろう。


    肉眼で見える最大の球状星団はオメガ星団で、数百万個の恒星が密集してる。
    ここでは通常の球状星団と異なり、新しい星も生まれている。
    このような大きな球状星団は、矮小銀河が天の川銀河に飲み込まれ、外側の星が引きはがされて中心部だけが残ったものと考えられている。
    オメガ星団の中心部には太陽質量の約4万倍のブラックホールがあるようで、母体は矮小銀河だったのではという説を裏付けている。
      →  HSTのプレスリリース

    一口に球状星団と言っても、複数の歴史があるようだ。


    球状星団は古い星の集まりだが、その中心部に非常に若い青白い星が存在することがある。
    このような星を「青いはぐれ星」と呼ぶ。
    球状星団の中では星の密度が高いため、星がニアミスして相互作用を起こすことがある。
    合体したり、外層大気を剥ぎとったりして重い青い星になったのではないかと考えられている。

      NGC1466
         画像はハッブル宇宙望遠鏡のサイトからお借りしました。 → こちら


    また、球状星団M54は天の川銀河に属しているのではなくて、いて座矮小楕円銀河に属する星団だそうだ。
    このように銀河以外のメシエ天体では唯一、天の川銀河の外にある天体だ。


     
    参考図書
      ・「銀河と宇宙」、ジョン・グリビン、(訳)村岡定矩、丸善出版、2008年
      ・「宇宙の果てを探る」、二間瀬敏史、洋泉社、2009年
      ・「銀河 宇宙140憶光年のかなた」、ジェームズ・ギーチ、(訳)糸川洋、筑摩書房、2014年
      ・「天の川が消える日」、谷口義明、日本評論社、2018年


     








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