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2020.09.27 Sunday

宇宙物理学  一般相対性理論 (1)

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    ***** 基礎物理学 > 相対性理論 *****

    最初に断っておくが、相対性理論を系統立てて説明することなど私にはとても無理だ。
    そこで読んだ本のなかで「ふむふむ」と感じたところを寄せ集めてみる。


    特殊相対性理論を構築したアインシュタインは、続いて加速度運動と重力を扱えるように、そのバージョンアップ版に取り組んだ。
    その完成には10年もの歳月を要したが、一般相対性理論は単に特殊相対性理論の限界を乗り越えただけでなく、
    ニュートンの万有引力の法則を書き換える新しい重力理論になった。



    一般相対性理論をひと言で説明すると

    アインシュタインの重力場をきわめて上手に説明した物理学者がいる。
    ジョン・ホイーラーだ。
    「時空は物体にいかに動くべきかを教え、物体は時空にどのように曲がるべきかを教える。」


    ふつうに説明すると以下のようになるだろうか。
       一般相対性理論は重力場での時空の力学である。
       アイシュタインは、「質量のある物体のまわりの時空はゆがむ」
       というアイデアで重力の正体を説明した。
    これと比べると、ジョン・ホイーラーは実に巧い。



    出発点

    一般相対性理論における理論の柱(仮定)は次の2つである。
      ・等価原理
         天体の重力によって生じる力と加速によって生じる力が区別できないのなら、
         いっそ、それらを同じものだと見なそう。
      ・一般相対性原理
         重力場の中にいる人にとっても、加速運動をしている人にとっても、
         どのような人にとっても自然の法則は同じように成り立つ。



    自由落下

    私たちは常に、地球の重力を自分の体の重さ(体重)として感じている。
    至極当たり前のことだ。
    でもこれは、地球の中心に向かって落ちていかないように、地面や床によって支えられているためだ。
    もし支えが無くなったら、地球の重力のなすがままに、地球の中心に向かって落ちていくだろう。
    この状態を「自由落下」と呼ぶが、そのとき重力を感じなくなるという。

    エレベーターでちょっとだけ雰囲気を味わうことができる。
    エレベーターが下向きに動き出した時に、ちょっとだけ体が浮くような感じがするのがそれだ。

    重力が生じるのは、物体が自由な運動に従うことを妨げられたときだけだ。
    地球にいる私たちの自然な運動は、地球の中心に向かう自由落下なのだ。
    でも地面や床がそれを妨げるので、私たちはその力を身体に感じて、それを重力として解釈しているのだ。
     
         絵はJAXAの資料からお借りしました。 → こちら



    等価原理

    話を簡単にするために、以下では空気抵抗は無視できるとする。

    地球上で(ケーブルが切れて)自由落下しているエレベーターを考える。 → 下図の左
    エレベーター内の物体も同じように自由落下するので、人に対して最初静止していたものはずっと宙に浮かんでいるように見える。
    これは無重力の空間に浮かんでいるのと区別が付かない。 → 下図の右
    つまり、自由落下している人は無重力の慣性系にいる人と等価である。
     


    逆に,無重力の空間に「上向き」に加速度gで加速上昇するエレベーターを考えてみる。
    エレベーターの中の人は,重力と同じような「下向き」の見かけの力(慣性力)を感じる。
    その中で、同じ高さから質量の異なる2つの物体を同時に静かに離すと、両者は同時に床に着く。 → 下図の左
    (外からみれば床の方が近づいて行くのだから同時なのは当たり前。)
    これは、重力加速gの地上にいるのと物理的に全く同じであり、区別が付かない。 → 下図の右
     


    つまり、重力と加速度とは等価であり、識別することができないのだ。
    このエレベーターの思考実験には、アインシュタインは「人生最良のひらめき」と言ったそうだ。
    このひらめきのおかげで、第1の大きな山を越えたことになる。



    慣性質量と重力質量

    慣性質量は、「等速直線運動を永久に続けたい」という欲望の強さ(性格の強さ)と捉えると理解しやすい。
    「慣性」とは物体固有の性質であり、「慣性質量」が重力の原因になるなんてことは絶対にありえない。

    一方でニュートンは、2つの物体がある距離をおいて離れている場合、それら2つの物体間には相手の物体を自分のほうに引っ張ろうとする力が働くことを発見した。
    では、この引力の源は何だろう?
    ニュートンはこれを、個々の物体のもつ「重力質量」であるとした。

    運動の仕方と重力とは、本来まったく別物なので、慣性質量と重力質量が同じである必然性は、本来はないはずだ。
    しかし、実験的には、非常に高い精度で、両者が等しいことが確認されている。

    等速直線運動を永久に続けたいという欲望からくる」加速に対する抵抗」や「曲がりに対する抵抗」は、その物体がもつ質量が「慣性質量」として働くために発生する。
    一方、その物体が他の物体に重力によって引き付けられる場合は、その物体の質量は「重力質量」として働く。



    重力の正体

    アインシュタインは、「質量のある物体のまわりの時空は曲がる(歪む)」というアイデアで重力の正体を説明しようとした。
    厳密に言うと、時空を曲げる要因は、質量とエネルギーと運動量だ。
    これら3つが時空を曲げ、その曲がっている時空に他の物体が入り込むと、その物体には時空が曲がっていることに起因する力が働く。
    つまり、時空の曲がり(歪み)が物体の運動に影響を与えるのだ。
    アインシュタインは、それが重力の正体だと考えた。

    他に力が加わらなければ、物体は重力のなすがままに動く。
    重力のなすがままに動くと、その物体は重力をまったく感じなくなる。
    曲がった(歪んだ)時空の中を動く経路は測地線(最短経路)となる。


    アインシュタインによれば、惑星は太陽重力に引っ張られるために太陽のまわりを回るのではない。
    太陽のある場所に時空の窪み(くぼみ)ができ、太陽周辺の時空が曲がる(歪む)。
    そしてその曲がり(歪み)そのものが惑星の運動の軌跡を決めた結果として、惑星は太陽のまわりを回るのだ。
    決して、太陽と惑星との間の重力が惑星運動の軌跡を決めているのではない。
     



    時間と空間

    ニュートン力学は、絶対空間と絶対時間の上に構築されていた。
    空間は物質が存在するための入れ物であり、時間は過去から未来に一様に流れ、共に万物に共通の固定されたモノだった。

    しかし、アインシュタインは特殊相対性理論によって、皆が自分だけの空間と時計時間を持っていることを導いた。
    そしてさらに、時間と空間を時空として統一した。
    ニュートンの運動の法則は、特殊相対論の枠組みの中に納まったが、万有引力はまた別の話だった。

    アインシュタインは、時空をよりフレキシブルにすることによって、万有引力の法則をも取り込み、時空と重力の理論を導いた。
    それが一般相対論である。
    一般相対論では、時空はより弾力性をもったモノになり、質量と相互作用して変形するモノとして扱われることとなった。
    すなわち物質の存在が時空を変形させ、一方、時空の変形が物質に重力作用を及ぼす。
    一般相対論は曲がった時空の幾何学であり、一般相対論によって、ついに時空と物質が統一されたのである。



    続く


     








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