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2012.05.16 Wednesday

ダークノイズに関して (1) はじめに

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    昨日の朝に公開し、その後に非公開にさせて頂いた記事の、改訂版です。


    はじめに

    以下の事を調べてみたいと思っています。
       ・キヤノンのデジイチのノイズ低減機能に関して
          ・長秒時露光のノイズ低減機能は使ったほうが良いのか?
          ・高感度撮影時のノイズ低減機能は使ったほうが良いのか?
       ・デジイチのノイズ
          ・機種の差はどれほどのものか?
          ・温度によってどれだけ違うのか?
       ・撮影条件の設定に関して
          ・高ISO感度で露光時間が短いのと、低ISO感度で露光時間が長いのと、どちらが良いのか?
          ・例えば5分露光の場合に、5分を1枚で撮るのと、1分を5枚加算するのと、どちらが良いのか?
       ・画像処理に関して
          ・ダーク減算をどう考えるべきか?
          ・ノイズ低減処理の効果はどれほどのものか?

    これらのことを、ダークノイズの観点から考察してみます。
    もちろん、画質の良し悪しはダークノイズだけで決まるものではなく、単純に判断できるものではありません。
    でも一つの切り口として、実験して考察してみることにします。
    本当は実際の星空写真で実験できれば良いのですがね。

    注意
       ・比較実験において、温度は完全に同じにできていません(温度が1〜2℃異なる場合があります)。
       ・ノイズを見やすくするために、少し極端な撮影条件の設定になっています。
          ・撮影条件を変えても同じ結論にはならないかもしれません。



    基礎知識

      以下の2点に関して知っておいて下さい。
      もう少し詳しい内容は、過去の記事を参照して下さい。  →  記事1  記事2  


    CMOSイメージセンサのノイズ

    大きく分けて、固定パターンノイズとランダムノイズがあります。

    固定パターンノイズ
       ・画像の2次元空間でいつも同じように発生するノイズを「固定パターンノイズ」と呼びます。
       ・要因は複数あります。
          ・素子や回路の特性ばらつきに起因するもの
          ・不均一な温度分布に起因するもの(典型的なものにアンプノイズと言われているものがあります。)
          ・ホットピクセル

    ランダムノイズ
       ・サーマル(熱)ノイズ
          ・フォトダイオードで熱的に発生するキャリア(電子や正孔)に因るものです。
          ・温度が10℃高くなると、ほぼ2倍になると言われています。

    ISO感度の切り替え

    画素(ピクセル)から読み出した信号は、アナログ増幅回路(GCA)で増幅されます。
    デジタルカメラでISO感度を変えるのは、このアナログ増幅回路の増幅度を変えているのです。
    ピクセル(画素)の感度は変えられないのです。



    テスト方法

    ダーク画像

    アルミ製のカメラバックを暗箱代わりに使用して、ダーク画像を撮影しました。
    画像はRAWで撮影し、DPP(Digital Photo Professional)でRaw現像しました。
       ・ピクチャースタイルは「忠実設定l」、色温度は4000Kに設定しました。
          ・この色温度の設定は深い意味はありません。
       ・それ以外のパラメータは全てゼロに設定しました。

    評価データとして、以下の2つを示します。
       ・ヒストグラム
          ・標準偏差でランダムノイズの大きさを評価できるのではと思っています。
             ・正確には(標準偏差/平均値)で見るべきでしょうか?
          ・表示の問題で、左側の裾の詳細は殆ど分からなくなってしまったのが残念です。
       ・コントラストを強調した画像(諧調を(0−255)を(0−50)に圧縮し、明るさを+20にしたもの))
          ・固定パターンノイズの有無や程度は、画像を目で見たほうが判断しやすいです。
          ・全て同じサイズ(500×333)にしているので、機種によって縮小率が異なります。


    ダーク画像の色合いに関して

    ダーク画像の色合いは機種によって異なっていました。
    本来、画素(ピクセル)レベルでのノイズ信号は色を持たないはずです。
    しかし、RGBそれぞれの画素の感度が異なるために、ホワイトバランスの設定に応じて信号量が調整されます。
    そのためにダーク画像が色合いを持つのだと思います。
    ホワイトバランスを変えれば色合いは変わります。
    機種によって色合いが異なるのは、RGBそれぞれの画素の感度比が異なるためだと思います。

    そこで、ヒストグラムは「カラー」と「輝度」の両方を載せることにしました。


    評価データ例

    5DMark2での一例(20℃、ISO3200、150秒)を示します。



    目を凝らして見ると、何やらパターンらしきものが見えるような気がします。
    これがおそらく、固定パターンノイズだと思います。
    固定パターンノイズは複数の形態があるようです。
       ・横方向の筋状のもの
       ・縦方向の筋状のもの(横方向のものに比べると軽微です)
       ・比較的大きな領域でのムラ


    下に中央部分を等倍表示したものを示します。
    この派手派手のパターンは数画素(4〜10)の大きさがあるのですが、固定パターンノイズでしょうか?ランダムノイズでしょうか?




    参考までに、下はコントラストを強調する前の画像です。
    実際の星空写真でも、コントラストを強調したりしなければ十分に使えるレベルではないかと思います。
    少しノイズ低減処理をすれば、ノイズはほとんど見えなくなるでしょう。




    CameraRaw6とDPPの比較

    最初、Raw現像をCameraRaw6で行なっていました。
    しかし、ダークノイズ量(平均値や標準偏差値)が露光量に比例しないことに気が付きました。 → 下図
    信号量にオフセットがかかっているようで、原点を通りそうにありません。




    そこでDPPでRaw現像を行なったところ、ほぼ比例するような結果が得られました。 → 下図




    CameraRaw6では、DPPよりも黒レベルが低く設定されたように思えます。
    CameraRaw6ではプロファイル「Camera Neutral」を、DPPではピクチャースタイル「忠実設定」を選択したのですが、その違いかもしれません。
    この結果はツールの不具合等ではなくて仕様の差だと考えますが、一連の実験に関してはDPPを使うことにします。

    また確信は無いのですが、両者ともに設定無しでも何がしかのノイズ低減処理が加わるような気がしてします。









    コメント

    こんにちは。

    これはまた楽しみな、かつ勉強になるシリーズですね。

    そしてやまねももんがさんらしいなぁとニヤニヤしながら読ませて頂きました。 大好きですよ、こういうの。

    いつも思うのですが、理論的、簡潔な文章で凄いな〜と感心するばかりです。 一度手書きで大まかなアウトラインを図にしたりするのですか?
    それとも頭の中で既に出来上がっているのですか?
    2012/05/15 2:43 PM by かたくちいわし
    >かたくちいわしさん、こんにちは。

    規格倒れになってしまうかもしれませんので、あまり期待しないで下さいね。

    私の文章は箇条書きスタイルなので、読みにくいかとも思います。
    技術報告書ばかり書いていたので、いつの間にかこうなってしまいました。
    全体の構想と起承転結みたいなものは、頭の中で構築していきますね。
    2012/05/15 4:32 PM by やまねももんが
    いよいよ始まりました。
     この講座、きちんと受講して勉強させてもらいます。
    報告書で培ったスタイル、いいですよね。信頼度があがります。
     私なんか、すぐおちゃらけて、『こ、これは!』とか『が〜ん』なんてのをはさんだりするので、信用度低いです(笑。
    2012/05/17 11:41 AM by 阪神ファンいっこう
    >阪神ファンいっこうさん、こんにちは。

    一昨日の記事に関しては大変失礼しました。

    思っていたのと違う事がいろいろと見えてきて、この先も迷走するかもしれません。
    また、あまり信用なさらずに疑いの眼を持って読んで下さいね。
    2012/05/17 12:12 PM by やまねももんが

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