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2012.05.26 Saturday

ダークノイズに関して (8) 今回のまとめ

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    今回の実験と考察を進めていく過程で、知らなかった事や思い違いをしていた事がたくさんあることに気が付きました。
      ・Raw現像ツールに関して
         ・DPPとCameraRaw6にあれほどの違いがあるとは思ってもみませんでした。
      ・固定パターンノイズに関して
         ・固定パターンノイズは、主にアンプノイズと筋状のものと思っていました。
         ・固定パターンノイズは、温度依存性や露光時間依存性は小さいと思い込んでいました。
      ・5DMark2のダークノイズに関して
         ・20℃では、思った以上に固定パターンノイズが多かったです。
         ・しかし7℃まで冷えると、この固定パターンノイズは大幅に低減しました。


    今回の実験と考察では、テスト条件があまり適切ではありませんでした。
    しかし、曲がりなりにも分かった事もありました。
      ・キヤノンのデジイチのノイズ低減機能は、星空写真では使わない方が良いです。
         ・「長秒時露光のノイズ低減機能」は、多くの場合に使ってはダメです。
         ・「高感度撮影時のノイズ低減機能」は、メリットが見えませんでした。
      ・露光時間が長くなっても、できるだけ低ISO感度を使いたいです。
      ・短い露光時間の画像を単純加算する場合は注意が必要です。
      ・CameraRaw6のノイズ低減処理を行うと、ノイズの標準偏差が減少します。
         ・しかし平均値は変わりませんでした。


    機種間の比較

    黒レベルがどのように設定されているかが分からないので、機種間の比較は単純にはできません。
    それを承知で単純に比較すると、KissX3と5DMark2と60Daとでは、60Daが最もダークノイズが少なかったです。
    また、5DMark2はKissX3よりもランダムノイズは少なかったです。


    再実験?

    この実験と解析は、もっと現実的な条件で行なうべきですね。
    特に温度は−10℃〜+20℃のいろいろな条件で行なう必要性を強く感じました。
    秋から冬にかけて、野外で行なってみたいですねえ。


    ダークノイズの対処方法

    まずは、自分のカメラと撮影条件(気温も含めて)において、ダークノイズの状況を見極めることが大切です。
    固定パターンノイズとランダムノイズのどちらが支配的かによって対応策が違ってくるからです。
    でも実際には、どちらか一方だけという状況は少ないでしょうね。


    固定パターンノイズに対して

    比較的新しい機種では、アンプノイズのような固定パターンノイズはほぼ無くなったようです。
    しかし今回の解析で、等倍画像に見られる赤色や青色の派手派手のパターンが固定パターンノイズであることが分かりました。
    数画素(4〜10)の大きさがあります。

    この固定パターンノイズの対処方法は、やはりダーク減算でしょうか?
    もちろんカメラのノイズ低減機能を使ってはダメです。(ランダムノイズが増加してしまいます。)
    ダーク画像は、撮影条件(ISO感度,露光条件,温度?)に合わせたものが必要です。
    さらに、ランダムノイズが無視できるぐらいに複数枚をコンポジットする必要があるでしょう。
    何枚ぐらいコンポジットすれば良いのでしょうね?

    また、この処理はRAWデータのレベルでやらなければダメかもしれません。
    ベイヤー配列によるRGBデータを作り出す前という意味です。

    でも、星景写真でここまでやるのはちょっと面倒ですねえ。
    私は、ツールによるノイズ低減処理に逃げてしまうでしょうね。


    ランダムノイズに対して

    ランダムノイズはダーク減算では低減できないと考えています。
    可能な対処方法は以下でしょうか?
      ・適切な露光条件
         ・ISO感度を適切に設定すること
         ・たっぷり露光すること  → 露光不足の画像を無理して明るく補正してはいけません。
      ・複数枚のコンポジット
      ・低温  → 夏場は標高の高い所へ逃げるしかないのかなあ?
         ・連続撮影せずに、カメラを冷やしながら撮影することも重要かと思います。

    星野写真(星雲星団の写真も含めて)では、複数枚のコンポジットが常套手段ですねえ。
    でも星景写真ではそれが出来ないので、やはりツールによるノイズ低減処理に頼るしかないのでしょうかね。

    またちょっと極論ですが、固定パターンノイズが無視できる場合には、ダーク減算は不要(無意味)ではないかと考えています。










    コメント

    おはようございます。
    長時間はダメ、高感度はメリットなしという結果に「キヤノンめ!」と文句の一つも言いたい気分ですし、キヤノンからやまねももんがさんへお礼の一つもあっても良いくらいですよね。60Daも傾向は同じなのでしょうかね?(←軽く、新たな研究へのいざない)。こっち系はド素人で私の場合は理解が浅いですが、いろいろ試して実感してみたいと思います。研究ご苦労様でした!
    2012/05/26 5:38 AM by 温泉日和
    >温泉日和さん、おはようございます。

    ちょっと残念な結果が出てしまいました。
    CMOSイメージセンサに関しては、数年前まではキヤノンが圧倒的な差をつけていたのですよね。
    でも最近はちょっと元気がないようで、変わってソニーがとても元気なように見えます。

    ええ、いろいろ試してみるのが一番だと思いますよ。
    2012/05/26 7:30 AM by やまねももんが
    ありがとうございました。
    すごく参考になりました。
    >露光不足の画像を無理して明るく補正してはいけません。 
     ……光害地でのジレンマはこの部分です。わかってはいるのですが、環境がゆるしてくれません。photoshopのいろんな機能とありったけの知識を総動員して処理しています。しかし自然な仕上がりとは程遠いですね。
     まぁ、それはそれで楽しいので、いいんですけどね。
    2012/05/26 11:34 AM by 阪神ファンいっこう
    >阪神ファンいっこうさん、こんにちは。

    少しでもお役に立てたら嬉しいです。
    明るく補正するのは、私もついやってしまいます。
    固定撮影の星景写真では、星の流れが気にならないように露光時間を短くしています。
    そのために、もっと明るくしたいなあと思う時がよくあるのですよね。
    2012/05/26 12:20 PM by やまねももんが
    こんにちは。

    私も思い違いをしていた部分も多々あって、今回のシリーズはとても勉強になりました。
    気温と感度によるノイズの増加は、思っていた以上に激しいですね。

    冷却改造に食指が伸びてしまいそうです。あ〜夏までにはとても間に合いそうもありません。 
    2012/05/26 3:43 PM by かたくちいわし
    >かたくちいわしさん、こんにちは。

    少しでもお役に立てたら嬉しいです。
    温度による差は、私もちょっとびっくりしましたよ。
    夏場は、今回のテスト条件である20℃程度になるでしょうから、辛い季節ですね。
    頑張って間に合わせてほしいなぁ。
    2012/05/26 3:57 PM by やまねももんが

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