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2011.06.12 Sunday

EKTACHROME E200

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    「EKTACHROME E200」  Kodak のリーバーサルフィルムです。

    すでに製造終了になったようです。
      → http://www.kodak.com/global/en/professional/products/films/e200/e200Index.jhtml

    アナウンスの時期がはっきり分かりませんが、今年の1月末頃のようです。
    販売終了の話は今までにも何度か聞きましたが、今度ばかりは本当のようです。

    早速、大型カメラ店に行ってきました。
    まだ売っていたので、数本買ってきました。
    それにしても、フィルム売り場は寂しくなりましたねえ。
     


    買ってきたフィルムは冷蔵庫に入れましたが、
    これが無くなったら、天文写真でフィルムを使うことはもう終わりかなあ?
     


    ここで、天文写真に使ったフィルムを振り返ってみます。

    天文写真を撮り始めたのは、1974年頃でしょうか。
    富士のネオパンSSSやコダックのトライ−Xパンという白黒フイルムを使い、
    パンドールという現像液で増感現像しました。
    天文写真は自分で印画紙に焼く、だから白黒フイルムを使う、というのが当たり前と思っていました。


     1974/11/23  00:53  50mm F1.8→2.8  ガイド撮影(15分)
     Y3フィルタ  トライ−Xパン  パンドールで現像(14分)  千葉県上総一ノ宮にて




    また、富士のフジクロームR100というカラーのリバーサルフィルムを使ったこともあります。
    赤い散光星雲(Hαの輝線)がよく写るフィルムでしたが、感度が低いので30分ほどの手動ガイドが必要でした。



    1975年には、コダックの103aEという天文写真専用の白黒フィルムを使ってみました。
    赤フィルタとの組み合わせで、とにかく散光星雲(Hαの輝線)が驚くほど良く写りました。
    レンズに色収差があっても関係ないので、星像がとてもシャープです。
    ピントはRマークと∞の中間に合わせます。
    あれ、最近のレンズ(AFレンズ)にはRマークなんて無いなあ?


     1975/09/08 21:38  50mm F1.8→2.8  ガイド撮影(15分)
     Kodak 103aE  パンドールで現像(11分) R1フィルタ  山梨県・塩山塩平




    1986年のハレー彗星オーストラリアツアーでは、サクラカラーSR1600というカラーネガフィルムを使いました。
    極軸合わせに不安があったので、できるだけ感度の高いフィルムを使いたかったからです。
    天文写真にカラーネガフィルムを使うのは初めてでしたが、結果は評判通りでとても良好でした。
    オーストラリアの暗い星空が、このフィルムの欠点を隠したのだとも思います。
    星像がシャープでないのは、レンズの絞りを開放で撮影したためです。(やはり極軸合わせができませんでした。)


     1986/4/12 0:17  24mm F1.4→1.4  露出10分  SAKURA SR1600  オーストラリア・クーナバラブラン



    この頃には、天文写真にカラーネガフィルムを使うのがかなり一般的になったようですが、
    月刊誌「天文ガイド」の影響(良い意味で)でしょうか?


    百武彗星やヘールボップ彗星のころは、FUJI SuperG ACE 400というカラーネガフィルムを使いました。
    このフィルムは、感度,ラチチュード,散光星雲(Hαの輝線)の写り、のどれもが優れており、またフィルムスキャナとの相性もとても良かったです。


     1997/11/07 22:49  EF200 F2.8→2.8  ガイド撮影(10分)  2枚をコンポジット
     FUJI SuperG ACE 400  山梨県 観音平




    しかし、その後のフジのカラーネガフィルムは散光星雲(Hαの輝線)がほとんど写らなくなりました。
    さらに、フィルムスキャナとの相性も悪くなりました。

    1998年ごろに、コダックのRoyal Gold 400や、AGHAのHDC100HDC400というカラーネガフィルムを試してみました。
    散光星雲(Hαの輝線)の写りもよく、同時プリントではきれいな色でしたが、フィルムスキャナとの相性が悪くてだめでした。

    FUJI SuperG ACE 400 が手に入らなくなったころから、フィルムスキャナとの相性の問題で、カラーネガフィルムはほとんど使わなくなりました。



    1998年ごろから、コダックのE100SE200というカラーリバーサルフィルムを使うようになりました。
    発色がとても鮮やかで、散光星雲(Hαの輝線)の写りもとても良いです。
    このフィルムは、天文写真用のリバーサルフィルムとしては、ほぼ定番でした。
    でも、E100Sはもう手に入らないし、E200も上記のように製造終了となりました。


     1999/12/10 22:31  FD24mm F1.4→2.8  固定撮影(10分)
     Kodak E100S(2倍増感)  長野県 川上村



     2010/01/16 23:37  FD24mm F1.4→2.8  固定撮影(10分)
     Kodak E200  山梨県 高根町




    2001年のしし座流星群のときは、FUJICOLOR PRO400というカラーネガフィルムを使いました。
    感度とラチチュードの点でネガフィルムが有利と考えたからです。


     2011/11/19 01:40  EF15mm F2.8→2.8  固定撮影(10分)
     FUJICOLOR PRO400  山梨県 高根町




    フィルムによる天文写真と、デジタルカメラによる天文写真と、現時点でもそれぞれ利点があります。
    それぞれの特徴を生かして使い分けして行きたかったのですが、もう無理ですね。
    とても残念です。

     







    コメント

    こんにちは。

    懐かしいフィルムの数々、作例写真もそのフィルムの特性をよく表していて、じっくりと読んでしまいました。
    私も当初は、トライXやネオパンSSSといったフィルムをパンドールで現像していました。
    引伸機も購入して、夜毎、自室に灯したセーフティライトの下で覆い焼きなどのテクニックを試していたものです。
    103αEも使いました。
    R64フィルターを付けて…。
    あとは、フォーミングガス増感したフィルムも使っていました。
    当時は、かなり天文雑誌に入選していましたが、最近はあまり写真を撮っていません。
    最後に雑誌に応募して入選したのは、ヘール・ボップ彗星の頃だったでしょうか。
    今は、機材を揃えてCCDによる暗い彗星の撮像をしようと思っています。
    とはいっても、カネもなく暇もないので、なかなか計画は進んでいませんが…。
    2011/06/13 10:54 AM by まっちゃん
    まっちゃんさん、こんにちは。

    昔はカメラボディは単なる箱で、様々な性格のフィルムを使い分けるといった面白さがありましたね。
    でも失敗も数知れないです。
    撮影の成否は現像するまで分からないし、現像で失敗すると泣くに泣けないです。

    フィルムからCCDやCMOSセンサーになって、技術も人も世代交代が進みました。
    私は古い人間ですから、昔の感覚をまだまだ引きずっているように感じます。
    新しいチャレンジ、ぜひ実現して下さい。
    私も、まだまだ思考錯誤を続けます。
    2011/06/13 1:07 PM by やまねももんが

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