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2011.06.30 Thursday

CMOSイメージセンサー (2)

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    CMOSイメージセンサに関して、昨日の続きをお話させて頂きます。

    内容は「ノイズ」です。
    ただし、私の思い違い等があるかと思いますので、あまり鵜呑みにしないで下さいね。


    色も明るさも全く均一な背景を撮影したとします。
    各画素の信号量は全く同じになるはずですが、実際にはそうなりません。
    また何度撮影しても同じになるはずですが、実際にはそうなりません。
    各画素の信号量は、空間的にも時間的にも揺らいでいます。

    この揺らぎをノイズと言います。
    各画素の信号量は、純然たる画像信号とノイズの和になっています。

    ノイズは様々な要因から発生し、それゆえの性質を持っています。



    カラーノイズ

    CMOSイメージセンサーのノイズは、基本的には下で説明するように色(RGB)に関係ないものです。
    しかし、カラーフィルターの「ベイヤー配置」によってカラー画像を作り出す過程で、ノイズも色(RGB)を持つようになっていきます。



    固定パターンノイズ

    画像の2次元空間でいつも同じように発生するノイズを「固定パターンノイズ」と呼びます。

    もし、フォトダイオードの特性やピクセル(画素)内で電荷量を電圧又は電流に変換するトランジスタの特性がばらついていたら、ある画素はいつも明るめ(又は暗め)の信号を出力するでしょう。
    素子のばらつきは、ランダムに分布する性質のものと、チップ内でいろいろな形で分布する性質のものがあります。
    よって、この明るめ(又は暗め)の様子も、それらの性質を反映した分布になります。

    もし、ビット線(BL)から共通信号線に画像信号を引き渡すトランジスタの特性がばらついていたら、ある列(column)の信号はいつも明るめ(又は暗め)になるでしょう。
    画像としては、縦スジとなって見えます。

    フォトダイオードやトランジスタの特性及びそのばらつきは、温度依存性を持ちます。
    そのために、「固定パターンノイズ」も温度によって変化します。

    素子のばらつきを全くゼロにすることはできません。
    しかし、高度な製造プロセス技術が開発され、さらにばらつきをキャンセルする回路的な仕掛けがいろいろと組み込まれています。
    そのために、(天文写真でなく)通常の被写体では、実用上はほとんど問題にならないレベルまで押さえ込まれています。


    「ダークフレームの引き算」が固定パターンノイズの低減に有効です。
    「ダークフレーム」とは、同じ撮影条件(温度,ISO感度等のパラメータ,露光時間)で、レンズ等にキャップをして撮影したものです。

    この操作は、Canonのデジタル一眼レフカメラでは「長秒時露光のノイズ低減」機能として用意されています。
    ただし、単純に上記の処理だけを行っているのかどうかは分かりません。(処理の詳細に関しては、メーカーは公表しませんので。)
    また、実質的な撮影時間が露光時間の2倍になってしまいます。



    熱ノイズとランダムノイズ

    フォトダイオードには、光が当たらなくても、熱的に電子と正孔のペアが発生し、そのうちの電子が溜まっていきます。
    これは暗電流と呼ばれ、発生する電荷量は統計的な性格を持つので、ピクセル(画素)毎にばらついて、ランダムノイズとなります。
    この電荷量及びそのばらつきは、露光時間が長いほど、また温度が高いほど、多くなります。
    特に温度に関しては、10℃上昇すると約2倍になります。

    アンプノイズと言われているものがあります。
    ピクセル(画素)アレイ内で温度分布があると、温度が高い部分において暗電流によるノイズが多くなってしまいます。
    温度分布の原因は、同一チップ内の他の回路や別チップの発熱です。
    画像としてはバックグラウンドが部分的に赤っぽくなります。
    赤っぽくなるのは何故かなあ?

    また、全ての回路素子は熱ノイズを持ちます。
    性格はランダムノイズで、温度の平方根に比例します。(と思います。)
    ただし、上記のフォトダイオードでのランダムノイズの方が支配的ではないかと思います。


    ランダムノイズは、画像としては(輝度も色も)ザラザラした感じになります。
    ノイズ量自体は、画像の明るい所でも暗い所でも同じです。
    でも感じ方はS/N(信号量/ノイズ量)比で決まるので、暗い所で目立ちます。


    「複数枚画像のコンポジット」がランダムノイズの低減に有効です。
    ランダムノイズの性格から、ノイズ量は((1/枚数)の平方根)に低減できます。
    4枚ならば1/2に、16枚なら1/4に、といった具合です。

    1枚撮りの星景写真等では、この方法は使えません。
    そこで、画像処理ソフトのノイズ低減機能を使いますが、AdobeのCameraRaw6のノイズ低減処理が気に入っています。



    ホットピクセル

    もしも、フォトダイオード及びその周囲に、結晶(半導体ウェハはシリコン結晶でできています)の歪等があった場合には、暗電流が増大して熱的に発生するよりも多くの電荷が溜まっていきます。
    この電荷量の温度依存性は小さいです。
    画像としては、固定パターンノイズとなって見えます。

    これがもっと顕著な場合は、ピクセル(画素)の信号が飽和してしまいます。
    白点やRGBのどれかの色点となり、ホットピクセルと呼ばれるようです。


    星像を点として撮影する場合には、星と区別ができません。
    星像を線として撮影すると、見えてきます。

    EOS Kiss X3では、顕著なホットピクセルが結構ありますが、AdobeのCameraRaw6のノイズ低減処理でかなり消えます。
    残りは、画像を拡大して、スタンプツールで消しています。



    高ISO感度時のノイズ

    画像信号は、AD変換される前に、アナログ増幅回路(GCA)で増幅されます。
    デジタルカメラでISO感度を変えるのは、このアナログ増幅回路の増幅度を変えているのです。
    ピクセル(画素)の感度は変えられないのです。

    アナログ増幅回路(GCA)は、ノイズ成分も増幅してしまいます。
    さらに回路自体もノイズを発生させます。
    実際は、こんな単純な話ではないんでしょうが、、、。
    いずれにしても、ISO感度を高く設定すると、どうしても画像がノイジーになってしまいます。

    Canonのデジタル一眼レフカメラでは、「高感度撮影時のノイズ低減」機能が用意されていますが、
    仕組みはよく知りません。









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