星空が好き、猫も好き

星空がきれいな晩はどこかへ出かけたいなあ

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2013.02.28 Thursday

星野写真(60Da、100mm) かに座領域

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              (注) 画像の差し替えを行ないました。 2013.03.08

    60Daと100mm中望遠レンズによる星野写真シリーズです。
    メシエ天体(全て),カルドウェル天体(一部),その他の面白そうな散光星雲や暗黒星雲、が対象です。


    この「かに座領域」には、以下の天体があります。  (※ 領域名は私が勝手に付けています。)
      ・M44(NGC2632) : 散開星団 (プレセペ)
      ・M67(NGC2682) : 散開星団






      撮影日時 : 2013/02/14 00:21〜  300sec×8コマ
      撮影場所 : 山梨県・高根町  気温は約−10℃
      カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
      フィルター : LPS-P2 (FF)
      レンズ : EF100mm F2.8 Macro (F4.0)
      ガイド : EM10(ノータッチ)
      処理 : CameraRaw6、Photosop CS5、SI6.5、FlatAide



    StellaNavigator での写野  (恒星は9.0等まで、星雲星団は11.5等までを表示)




    主な部分を50%表示で切り出してみました。
    両方とも大きな散開星団ですが、見かけの様子はかなり違いますね。


    M44



    M67





    05:25 | 旧版 | comments(6) | - | - | - |







    2013.02.27 Wednesday

    星野写真(60Da、100mm) しし座領域1

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                (注) 画像の差し替えを行ないました。 2013.03.08

      60Daと100mm中望遠レンズによる星野写真シリーズです。
      メシエ天体(全て),カルドウェル天体(一部),その他の面白そうな散光星雲や暗黒星雲、が対象です。

      この「しし座領域1」には、以下の天体があります。  (※ 領域名は私が勝手に付けています。)
        ・M65(NGC3623) : 渦巻銀河
        ・M66(NGC3627) : 棒渦巻銀河
        ・M95(NGC3351) : 棒渦巻銀河
        ・M96(NGC3368) : 渦巻銀河
        ・M105(NGC3379) : 楕円銀河
        ・NGC3628 : 渦巻銀河






        撮影日時 : 2013/02/11 01:20〜  240sec×8枚
        撮影場所 : 山梨県・鳴沢村の育樹記念広場  気温は約−10℃
        カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
        フィルター : LPS-P2 (FF)
        レンズ : EF100mm F2.8 Macro (F4.0)
        ガイド : EM10(ノータッチ)
        処理 : CameraRaw6、Photosop CS5、StellaImage6.5、FlatAide



      StellaNavigator での写野  (恒星は9.0等まで、星雲星団は11.5等までを表示)




      50%表示で切り出してみましたが、100mmレンズでは系外銀河は歯が立たないですね。
      でもファインディングチャートとして割り切っています。

      M65,M66,NGC3628



      M95,M96,M105




      06:32 | 旧版 | comments(10) | - | - | - |







      2013.02.26 Tuesday

      西の空に傾いた冬の星座たち

      0

        2/16の晩に、山梨県・高根町で撮影した星空写真です。

        長らく楽しませてくれた「冬の星座」たちも、そろそろ見納めが近づいてきました。
        そこで、西の空に傾いた冬の星座たちを、超広角レンズで一網打尽にしてみました。



        西の空に傾いた冬の星座たち


          2013/02/16 23:58  AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G (14mm開放)
          追尾撮影(40秒)  Lee Soft-2 Filter(レンズの後ろ)
          EOS 5DMark2 RAW、ISO3200  山梨県・高根町にて

        0時頃には、冬の星座たちがもうこんなに傾いてしまいます。

        農道の両側の田んぼは雪原となっていて、ちょっと良い感じの写真が撮れました。
        相変わらず夜空はカラフルですがね、、、。

        海の口まで行ってみたかったですが、星野写真も撮りたいし、−20℃近くまで冷え込んだのではないでしょうか?

        レンズの後ろになんとかディーフュージョンフィルター(Lee#2)を付けて撮ってみました。
        星景写真では、やはりディーフュージョンフィルターは必須ですね。



        西の空に傾いた冬の星座たち


          2013/02/17 00:01  AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G (14mm開放)
          固定撮影(600秒)  Lee Soft-2 Filter(レンズの後ろ)
          EOS 5DMark2 RAW、ISO320  山梨県・高根町にて

        同じ構図で10分の固定撮影をしたものです。
        主な冬の星座が入ったかなと思ったのですが、”ふたご” が切れてしまいましたね。



        西の空に傾いた冬の星座たち


          2013/02/17 00:24  AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G (14mm開放)
          固定撮影(600秒)  Lee Soft-2 Filter(レンズの後ろ)
          EOS 5DMark2 RAW、ISO320  山梨県・高根町にて

        主な冬の星座は入ったでしょうか?
        オリオン,おおいぬ,こいぬ,おうし,ぎょしゃ,ふたご、と全員集合できましたね。
        今夜は友情出演で ”木星” も参加しています。

        毎年このような構図で撮影していますが、雪があるのは珍しいです。
        農道は解けた雪がまた凍っていて、滑りそうでした。

        これが、ラストショットです。
        この後、冬の星座が次々に沈んでいって、星空は急に寂しくなりました。


        もうそろそろ冬の星座の撮影は終わりでしょうか?
        来月は夜半後に移行して、昇ってくる夏の星座でしょうかね。










        2013.02.25 Monday

        北斗七星あれこれ

        0

          しばらく星野写真が続いたので、今日は星景写真です。
          2/13と2/16の晩に山梨県の高根町で撮影した星空写真をご紹介します。

          ”北斗七星” を主題にしてあれこれ撮ってみました。



          北斗七星とカシオペア


            2013/02/13 22:08  AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G (14mm開放)  固定撮影(600秒)
            EOS 5DMark2 RAW、ISO200  山梨県・高根町にて

          以前と比べて ”北斗七星” が随分と空高くに昇るようになりました。
          星空の世界は確実に春が近づいているのですね。
          それに比べて ”カシオペア” は、沈んでいく姿ばかり見ています。
          少し前は空高くにあって、星野写真の撮影対象だったのですよね。



          おおぐま、こぐま


            2013/02/16 22:42  EF24mm F1.4→2.8  追尾撮影(40秒)  Lee Soft-3 Filter(レンズの後ろ)
            EOS 5DMark2 RAW、ISO3200  山梨県・高根町にて

          西の空にまだ月があるので、空がほんのりと明るいです。
          八ヶ岳の東側に少し雲が湧いて、それがスキー場の照明に照らされて燃えているようです。
          肉眼ではこれほどではないですが、少しオレンジ色に見えました。

          ”北斗七星” がもうだいぶ高くに昇っています。
          心なしか、こぐまも嬉しそうです。

          この日は、着いてすぐに赤道儀を組み立てて、星野写真用のカメラを載せました。
          カメラが冷えて温度が落ち着くまで、星景写真を撮りました。
          これが2/16の1枚目です。

          とても寒かったです。
          この時点ですでに−10℃ほどでした。



          おおぐまとうしかい


            2013/02/16 22:54  EF24mm F1.4→2.8  追尾撮影(40秒)  Lee Soft-3 Filter(レンズの後ろ)
            EOS 5DMark2 RAW、ISO3200  山梨県・高根町にて

          ”北斗七星” の柄の並びを延長していくと、明るい星が見つかります。
          ”うしかい座のアルクトゥルス” です。
          さらに延長すると ”おとめ座のスピカ” にたどり着くのですが、まだ昇ってきていません。

          ”うしかい座” の星の並びはよく分からず、「熨斗(のし)」の形しかわかりません。
          そのすぐ下に、昇ってきたばかりの ”かんむり” が見えています。

          夜半前に春の星座が昇ってくる季節になったのに、地上は真冬の寒さです。
          周りに雪が残っているので、よけいに寒かったです。



          昇った北斗七星と沈んだカシオペア


            2013/02/14 00:52  AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G (14mm開放)  固定撮影(600秒)
            EOS 5DMark2 RAW、ISO200  山梨県・高根町にて

          当たり前の話ですが、”北斗七星” が昇っていくと ”カシオペア” が沈んでいきます。
          そんな様子を撮ってみました。
          ”カシオぺア” はもう2つの星が隠れて見えません。

          同じような場所で星景写真を撮っていると、どうしてもマンネリ化してしまいます。
          だから、しばらく使っていなかったレンズを使ってみました。

          ディフュージョンフィルターを使っていないので、星の線がとても細くなっています。
          ちょっと星の並びが分かりにくいですかねえ。










          2013.02.24 Sunday

          星野写真の画像処理 (2)

          0

            昨日の記事の続きです。


            最近公開している星野写真の画像処理に関して記述します。

            ただし、まだ試行錯誤している部分が多いので、自分の備忘録的な意味合いが強いです。
            ご意見等を頂けたら嬉しいです。


            大まかなフローを下に示します。


            [0] ダーク減算  (注)今はダーク減算は行なっていません。

            [1] Raw現像

            [2] コンポジット

            [3] フラット補正

            [4] カブリ補正

            [5] トーンカーブを使ったコントラスト強調

            [6] StellaImage での色彩強調,スターシャープ処理

            [7] レベル補正を使ったコントラスト強調

            [8] 明るさ調整、色合い調整


            昨日は[4]まで説明しましたので、今日は[5]からです。



            [5] トーンカーブを使ったコントラスト強調

            まずマスクを使わないで、コントラスト強調します。
            トーンカーブはこのようなもので、ヒストグラムのピーク値(64)は変えずに、暗い部分はより暗く、明るい部分はより明るくします。




            コントラスト強調前


            コントラスト強調前



            Raw現像ではコントラスト強調を全く行なっていないので、この処理の前はとても軟調で眠い画像でした。
            かなり極端なトーンカーブで、淡い星雲が少し浮かび上がってきました。
            でも、この例題は総露光時間が32分と長くないので、ちょっと苦しい処理だと思います。



            [6] StellaImage での色彩強調とスターシャープ処理

            このステップだけ、処理ツールが StellaImage(Ver6.5) に変わります。
            そこで、レイヤーを統合してTIFF形式で保存して読み込ませます。

            StellaImage はまだ経験が浅いので、実は使い方がよく理解できていません。
            でも色彩強調という言葉に惹かれてやってみました。
            ちょっと良い感じになったのですが、これで良いのでしょうかねえ?

            パラメータの設定は以下のようにしています。
              ・色彩強調マスク : sss
              ・ガンマ : 1.5
              ・デジタル現像のエッジ : 1.0
              ・レベル調整
                 ・最小値 : 10000
                 ・最大値 : 飽和している星を選んで、それをレベル最高値に設定




            フォーカスがやや甘くて、星像が大きくなっているので、スターシャープ処理を行ないます。
            以下のようなパラメータを使っています。




            処理を行った画像のヒストグラムを見ると、最も明るい部分のレベルが256ではなくて220程度になっています。
            これはデジタル現像を行なったからでしょうが、どうも下の段のスライダーの使い方が分からないのですよね。
            だから、Photoshop のレベル補正で StellaImage での処理前と同じようなヒストグラムになるようにしています。
            また、画像がざらついてしまうので、ノイズ低減処理を行なっています。


            処理後の画像を下に示しますが、色彩がだいぶ豊かになりました。
            赤い星雲だけでなく、青い星雲も、いい感じになったと思っています。
            これは(今の私には) Photoshop では出来ない技(わざ)です。



            でも一方で、左上の部分が緑っぽくなってしまいました。
            これは後で、グラデーションマスクを使って補正します。

            なお、StellaImage で処理した画像は、70%の不透明度で元画像と合成しています。
            そのままだとちょっとやりすぎという感じがするので、不透明度の値を変えながら、程よい感じのところを探します。



            [7] レベル補正を使ったコントラスト強調

            ここまで来たら、さらにコントラスト強調してみたくなります。
            でも単純にコントラスト強調をすると、明るい部分がのっぺりしたり、星が煩くなってしまします。
            そこで、マスクを使って処理を行います。

            マスクの作り方等は、よっちゃんさんのブログ「星の牧場2」の記事を参考にさせて頂きました。
              → ブログはこちら  2012.12.30の記事


            マスクの画像(モノクロ)を下に示します。
            このマスクを使ってコントラスト強調すると、白い部分ほど処理が施され、黒い部分ほどそのままになります。
            今回は作ったマスクをそのまま使いましたが、加工をすることもできます。




            上のマスクを使って、レベル補正を2回行ないました。
            左側が1回目の処理で、右側が2回目の処理です。
            それぞれでスライダーの使い方が異なっていますが、深い意味はありません。
            ただ、同時に動かすスライダーは2つまでにしたほうが良いようです。
            いすれも処理前の画像の明るさがあまり変わらないようにしています。




            1回目の処理を行った画像



            2回目の処理を行った画像




            [8] 明るさ調整、色合い調整


            左上が緑っぽいのが気になるので、グラデーションマスクを使って補正しました。

            そして最後の微調整で、明るさと色合いを調整します。
            下に示すように、今回は少し暗くして、赤みを加えました。




            最終画像



            最終画像のヒストグラムを示します。
            背景が少し赤っぽいですが、淡い星雲を出したいので、これで良しとしました。






            こうして記事に書いてみると、まだまだ何となくパラメータを設定しているのがよく分かりました。

            また処理直後はなかなかの出来栄えだと思ったのですが、改めてみるとイマイチですねえ。
            よっちゃんさんも言っておられますが、処理をしていると目が慣れてしまうというか、客観的に見れなくなるのですよねえ。
            だから翌日に見直してみると、あれ?となってしまうことが多いです。

            でも兎にも角にも、ここまでたどり着くことが出来ました。
            これからは、各ステップでまだしっくりこないところを掘り下げていこうと思います。



            05:53 | 旧版 | comments(12) | - | - | - |







            2013.02.23 Saturday

            星野写真の画像処理 (1)

            0

              最近公開している星野写真の画像処理に関して記述します。

              ただし、まだ試行錯誤している部分が多いので、自分の備忘録的な意味合いが強いです。
              ご意見等を頂けたら嬉しいです。


              昨日の記事の画像「いっかくじゅう領域1b」を例題にします。
              最初に大まかなフローを記述して、それから各ステップの詳細を説明します。


              [0] ダーク減算  (注)今はダーク減算は行なっていません。

              [1] Raw現像

              [2] コンポジット

              [3] フラット補正

              [4] カブリ補正

              [5] トーンカーブを使ったコントラスト強調

              [6] StellaImageでの色彩強調,スターシャープ処理

              [7] レベル補正を使ったコントラスト強調

              [8] 明るさ調整、色合い調整


              一番手間がかかって何度もやり直す部分は、[4]のカブリ補正です。
              実際は[5]のコントラスト強調を行なった画像の状態を見て、パラメータ等を追い込んでいます。


              コンポジットした画像をベースにして、それ以降の処理ステップは、Photoshopのレイヤーとして保存しています。
              でもファイルが凄く大きくなるのですよね。
              この例題の場合(60Da,16bit)は477MBにもなっています。

              レイヤーの状況を下にお見せします。
              上で説明したフロー以外にも、途中で変な処理をしていますが、あまり突っ込まないで下さいね。







              ここからは、各ステップの詳細な説明をします。


              [0] ダーク減算

              ダーク減算で低減できるのは固定パターンノイズであり、ランダムノイズは低減できないと考えています。
              ランダムノイズを低減するには、ライトフレームを数多くコンポジットすることが重要です。
              またイメージセンサの温度を下げることも重要で、冬場の撮影は有利です。

              私は星野写真の撮影に60Daを使っていますが、このカメラはノイズが少ないので、今はダーク減算は行なっていません。
              夏場になったら、もう一度考えてみようと思っています。
              RGB画像にする前にダーク減算すべきと思うので、やるならRAP2を使うことになるでしょうかね。



              [1] Raw現像

              Raw現像は「Camera Raw Ver.6.7」を使っていますが、とても気に入っています。

              この後でフラットフレームを使ったフラット補正を行なうので、ここではコントラスト強調等は一切行ないません。
              ここで設定するパラメータは、
                ・カメラプロファイル → Camera Neutral
                ・レンズ補正 → ゆがみ補正、色収差の除去、フリンジ低減  (周辺減光補正はOFF)
                ・シャープ処理、ノイズ低減処理
                ・色合い調整(色温度、色かぶり補正) → 背景をニュートラルグレーにする
                ・露光量調整 → ヒストグラムのピークが64になるようにする
                ・コントラストは0、トーンカーブはリニア
                ・ビット数は16bit

              ヒストグラムのピークが64になるように調整しているのは、一連の星野写真で処理を同じようにするためと、フラットフレームを使ったフラット補正のためです。
              64という値が適切なのかどうかは、まだ判断できていません。
              淡い星雲などが対象の場合はもっと大きな値にしたほうが良いでしょうか?

              連続して撮影した画像でも、空の状態等によって画像の状態が変化していきます。
              色合いと露光量は1枚毎に調整しています。



              [2] コンポジット

              8枚の画像を、トーナメント方式で加算平均してコンポジットしています。
              StellaImageでは何故かうまくいかないので、Photoshopで手動で行なっています。
              各画像は微妙にずれている(数ピクセル程度)ことがあるので、フィルターのスクロール機能でシフトさせてから合成します。



              [3] フラット補正

              星野写真に限らず、星空写真の背景は、明るさも色合いも均一にはなりません。
              要因も症状も単純ではなくて、複数のことが複雑に絡んでいます。
                ・光学系の周辺減光
                ・イメージセンサやフィルターに起因したムラ
                ・街明かり等によるカブリ

              2番目のものは、最近私が特に気にしているもので、過去に実験記事を書きました。
                ・カメラとレンズの組み合わせによっては、画像の周辺部で色バランスが崩れることがある
                   → 記事はこちら
                ・LPS-P2フィルターによって、画像周辺部の色バランスが崩れる
                   → 記事はこちら


              最初は、これらを一気にグラデーションツールを使って補正しようとしました。
              しかし、天の川の領域ではムラのように見えるのが実在するものかどうかがとても悩ましいです。
              補正によって消してしまったり作りこんでしまったりしそうです。

              そこで、1番目と2番目はフラットフレームを使ってフラット補正することにしました。

              フラットフレームとライトフレームは、色合いと明るさが同じことが要求されると考えています。
              そこで以下のようにフラットフレームを作りました。

              光源には、ライトパネル(キャビン製のCL-5000N(光源は冷陰極管))を使用しました。

               

              レンズのフォーカスは無限遠にして、絞りは撮影条件(F4.0)にします。
              ISO感度は撮影条件(1600)にして、ヒストグラムのピークが64程度になるように露光時間を調節します。
              全ての撮影条件がライトフレームと同じにできれば良いのですが、露光時間を犠牲?にすることになりました。
              実際の露光時間は1/8000秒になってしまったのですが、これで大丈夫なのかちょっと不安があります。

              ライトパネル上のレンズの位置をいろいろと変えて16枚撮影し、ライトフレームと同様にRaw現像して、コンポジットします。
              なお、Raw現像ではニュートラルグレーに補正しきれなかったので、レベル補正のホワイトバランスツールで調整しました。


              下に示すのが出来上がったフラットフレームです。
              一連の星野写真で共通に使います。 (だからセンサー上のゴミ等は除去できません。)
              実際に使う時は、明るさや色合いをライトフレームに合わせて微調整します。




              フラット補正前の画像


              フラット補正後の画像



              補正後の画像を見ると、四隅が少し赤っぽくて、補正過剰になっているような気がします。
              そこで今回は、フラット補正後の画像を不透明度60%で合成しています。
              このあたりは今後の課題だと思っています。

              なお、実際の演算は「ぴんたんさんのFlatAide」を使わせて頂きました。
              元画像とシェーディング画像をそれぞれ指定して、以下のような条件で実行しています。




              このフラット補正は、コンポジットした画像に対して行なっています。
              1枚毎にフラット補正して、それからコンポジットしたほうが良いのですかね?


              また、銀河(天の川)から遠く離れた領域の場合などは、フラットフレームを使わずに「ぴんたんさんのFlatAide」で一気に補正することもあります。



              [4] カブリ補正

              街明かりなどによって、明るさや色合いに偏りが生じてしまいます。
              これを「カブリ」と呼んでいますが、写野が広いほどその影響は大きくて、補正が厄介です。

              私は今のところ、 Photoshop でグラデーションマスクを使って、手作業で補正しています。
              グラデーションマスクの使い方に関しては、よっちゃんさんのブログ「星の牧場2」で詳しく説明されているので参考にされると良いでしょう。
                → ブログはこちら   2013.01.02の記事です。


              今回の作例では、補正しなければならないカブリは少なかったです。
              それよりも、四隅の微妙な赤さが気になったので、それを補正しました。
              上述のフラット補正がうまくいっていない証拠で、お恥ずかしい限りです。

              なお、実際の補正は、この後のトーンカーブによるコントラスト強調を行なった画像を見ながら行ないます。
              コントラスト強調前だと、画像が軟調で何が何だか分かりません。

              また客観的な判断をするために、補正したい領域のヒストグラム(RGBそれぞれ)を見ながら行なうのが良いと思います。


              補正前と補正後の画像(トーンカーブによるコントラスト強調を行なったもの)を示しますが、微妙な差なのでよく分からないかもしれません。

              補正前


              補正後


              左下の領域(400ピクセル角)のヒストグラム  左が補正前で、右が補正後





              長くなったので、今日はここまでとします。



              06:38 | 旧版 | comments(16) | - | - | - |







              2013.02.22 Friday

              星野写真(60Da、100mm) いっかくじゅう領域1b

              0

                既に公開した画像を再処理しました。 → 以前の記事はこちら


                60Daと100mm中望遠レンズによる星野写真シリーズです。
                メシエ天体(全て),カルドウェル天体(一部),その他の面白そうな散光星雲や暗黒星雲、が対象です。


                この「いっかくじゅう領域1」には、以下の天体があります。  (※ 領域名は私が勝手に付けています。)
                  ・NGC2237 : 散光星雲 (バラ星雲)  星雲の中にある散開星団はNGC2244
                  ・NGC2264 : 散開星団+散光星雲 (クリスマスツリー星団、コーン星雲)
                  ・NGC2261 : 散光星雲 (ハッブルの変光星雲)
                  ・IC2169 : かたつむり星雲






                  撮影日時 : 2013/01/08 22:55〜  240sec×8枚
                  撮影場所 : 山梨県・鳴沢村の育樹記念広場  気温は約−10℃
                  カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
                  フィルター : LPS-P2 (FF)
                  レンズ : EF100mm F2.8 Macro (F4.0)
                  ガイド : EM10(ノータッチ)
                  処理 : CameraRaw6、Photosop CS5、SI6.5



                StellaNavigator での写野


                24mm広角レンズでの星野写真における写野


                  撮影日時 : 2012/11/13 00:01〜  180sec×8枚
                  撮影場所 : 長野県・富士見高原
                  カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
                  フィルター : 無し
                  レンズ : AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G (24mm、F3.5?)
                  ガイド : EM10(ノータッチ)
                  処理 : CameraRaw6、Photosop CS5



                無理を承知で、主な部分を50%表示で切り出してみました。
                1枚当たりの露光時間も、コンポジット枚数も、不足しているのがよく分かります。
                次の冬には再チャレンジしてみたいですね。


                バラ星雲



                クリスマスツリー星団、コーン星雲、ハッブルの変光星雲



                かたつむり星雲




                06:01 | 旧版 | comments(2) | - | - | - |







                2013.02.21 Thursday

                星野写真(60Da、100mm) オリオン領域1b

                0

                  既に公開した画像を再処理しました。 → 以前の記事はこちら


                  60Daと100mm中望遠レンズによる星野写真シリーズです。
                  メシエ天体(全て),カルドウェル天体(一部),その他の面白そうな散光星雲や暗黒星雲、が対象です。


                  この「オリオン領域1」には、以下の天体があります。  (※ 領域名は私が勝手に付けています。)
                    ・M42 : 散光星雲(オリオン大星雲、NGC1976)
                    ・M43 : 散光星雲(NGC1982)
                    ・NGC1973 : 散光星雲 (Running Man Nebula)  星雲の中にある散開星団はNGC1977
                    ・NGC1981 : 散開星団
                    ・NGC2024 : 散光星雲 (燃える木星雲)
                    ・IC434 : 散光星雲  その手前にある暗黒星雲が馬頭星雲
                    ・M78 : 散光星雲(ウルトラマンの生まれ故郷、NGC2068)
                    ・Sh2-276 : 散光星雲 (バーナードループ)
                    ・NGC2112 : 散開星団






                    撮影日時 : 2013/01/08 22:00〜  240sec×8枚
                    撮影場所 : 山梨県・鳴沢村の育樹記念広場  気温は約−10℃
                    カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
                    フィルター : LPS-P2 (FF)
                    レンズ : EF100mm F2.8 Macro (F4.0)
                    ガイド : EM10(ノータッチ)
                    処理 : CameraRaw6、Photosop CS5>


                  夜空がだんだんと暗くなってきたのですが、前ショットと同様に露光時間は240秒にしました。
                  もっと露光時間を延ばせば良かったかなと思っています。

                  全体に少し赤っぽいですかねえ。
                  赤い星雲が浮かび上がると、嬉しくなって、ついついやり過ぎてしまいます。
                  また四隅の赤さは補正過剰かもしれません。



                  StellaNavigator での写野


                  24mm広角レンズでの星野写真における写野


                    撮影日時 : 2012/11/13 00:01〜  180sec×8枚
                    撮影場所 : 長野県・富士見高原
                    カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
                    フィルター : 無し
                    レンズ : AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G (24mm、F3.5?)
                    ガイド : EM10(ノータッチ)
                    処理 : CameraRaw6、Photosop CS5>



                  この領域は赤い散光星雲などが多くて、とても華やかです。
                  このような楽しい領域を先に撮影してしまうと、地味な領域の撮影等に前向きになれないかもしれませんね。



                  無理を承知で、主な部分をピクセル等倍で切り出してみました。
                  1枚当たりの露光時間も、コンポジット枚数も、不足しているのがよく分かります。
                  次の冬には再チャレンジしてみたいですね。


                  M42、M43、NGC1973




                  NGC2024、IC434、馬頭星雲




                  M78




                  06:37 | 旧版 | comments(4) | - | - | - |







                  2013.02.20 Wednesday

                  星野写真(60Da、100mm) カシオペア領域3b

                  0

                    既に公開した画像を再処理しました。 → 以前の記事はこちら


                    60Daと100mm中望遠レンズによる星野写真シリーズです。
                    メシエ天体(全て),カルドウェル天体(一部),その他の面白そうな散光星雲や暗黒星雲、が対象です。


                    この「カシオペア領域3」には、以下の天体があります。  (※ 領域名は私が勝手に付けています。)
                      ・NGC869,884 : 散開星団(二重星団、Caldwell Object C14)
                      ・IC1805 : 散光星雲 (ハート星雲)
                      ・IC1848 : 散光星雲 (胎児星雲)






                      撮影日時 : 2013/01/08 21:09〜  240sec×8枚
                      撮影場所 : 山梨県・鳴沢村の育樹記念広場  気温は約−9℃
                      カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
                      フィルター : LPS-P2 (FF)
                      レンズ : EF100mm F2.8 Macro (F4.0)
                      ガイド : EM10(ノータッチ)
                      処理 : CameraRaw6、Photosop CS5、SI6.5


                    撮影時刻がまだ早いこともあって、夜空が少し明るく感じたので、露光時間は240秒に切り詰めました。

                    構図を失敗してしまったようです。(試写でハート星雲が写ったので満足してしまったのです。)
                    もう少し右に向けたかったし、赤経赤緯に対して傾いてしまいました。
                    できれば再撮影したいと思っています。


                    処理方法の主な変更点は以下です。
                      ・フラットフレームを作って、光学系のフラット補正を行ないました。
                      ・StellaImageで、色彩強調とスターシャープ処理を行いました。
                      ・コントラスト強調において、マスクを用いた処理を行いました。

                    なおダーク減算は行なっておらず、カブリはグラデーションツールを使って手動で補正しています。

                    でも、まだまだですねえ。
                    色合いが納得いかず、全体に透明感が無いです。



                    StellaNavigator での写野


                    24mm広角レンズでの星野写真における写野


                      撮影日時 : 2012/11/12 22:06〜  180sec×8枚
                      撮影場所 : 長野県・富士見高原
                      カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
                      フィルター : 無し
                      レンズ : AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G (24mm、F3.5?)
                      ガイド : EM10(ノータッチ)
                      処理 : CameraRaw6、Photosop CS5




                    16:56 | 旧版 | comments(6) | - | - | - |







                    2013.02.20 Wednesday

                    星野写真(60Da、100mm) カシオペア領域1b

                    0

                      既に公開した画像を再処理しました。 → 以前の記事はこちら


                      60Daと100mm中望遠レンズによる星野写真シリーズの第一弾です。
                      メシエ天体(全て),カルドウェル天体(一部),その他の面白そうな散光星雲や暗黒星雲、が対象です。

                      計画では全部で80ショットになり、私的なファインディングチャートにしようと考えています。
                      でも途中で息切れがして、最後までたどり着かないかもしれません。


                      この「カシオペア領域1」には、以下の天体があります。  (※ カシオペア領域1は私が勝手に付けた名前です。)
                        ・M103 : 散開星団
                        ・NGC281 : 散光星雲 (パックマン星雲)
                        ・NGC663 : 散開星団 (Caldwell Object C10、Horsechow Cluster)
                        ・NGC457 : 散開星団 (Caldwell Object C13、ET.Cluster)






                        撮影日時 : 2013/01/08 20:06〜  240sec×8枚
                        撮影場所 : 山梨県・鳴沢村の育樹記念広場  気温は約−8℃
                        カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
                        フィルター : LPS-P2 (FF)
                        レンズ : EF100mm F2.8 Macro (F2.8)
                        ガイド : EM10(ノータッチ)
                        処理 : CameraRaw6、Photosop CS5、SI6.5


                      撮影時刻がまだ早いこともあって、夜空が少し明るく感じたので、露光時間は240秒に切り詰めました。

                      処理方法の主な変更点は以下です。
                        ・フラットフレームを作って、光学系のフラット補正を行ないました。
                        ・StellaImageで、色彩強調とスターシャープ処理を行いました。
                        ・コントラスト強調において、マスクを用いた処理を行いました。

                      なおダーク減算は行なっておらず、カブリはグラデーションツールを使って手動で補正しています。

                      でも、まだまだですねえ。
                      色合いが納得いかず、全体に透明感が無いです。



                      StellaNavigator での写野


                      24mm広角レンズでの星野写真における写野


                        撮影日時 : 2012/11/12 20:51〜  180sec×8枚
                        撮影場所 : 長野県・富士見高原
                        カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
                        フィルター : 無し
                        レンズ : AF-S NIKKOR 14-24mm F2.8G (24mm、F3.5?)
                        ガイド : EM10(ノータッチ)
                        処理 : CameraRaw6、Photosop CS5




                      05:14 | 旧版 | comments(0) | - | - | - |







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