60Daと100mm中望遠レンズによる星野写真シリーズです。
メシエ天体(全て),カルドウェル天体(一部),その他の面白そうな散光星雲や暗黒星雲、が対象です。
この「オリオン座領域1」には、以下の天体があります。 (※ 領域名は私が勝手に付けています。)
・M42 : 散光星雲(オリオン大星雲、NGC1976)
・M43 : 散光星雲(NGC1982)
・NGC1973 : 散光星雲 (Running Man Nebula) 星雲の中にある散開星団はNGC1977
・NGC2024 : 散光星雲 (燃える木星雲)
・NGC2023 : 反射星雲
・IC434 : 散光星雲
・B33 : 暗黒星雲 (馬頭星雲)
・M78 : 散光星雲(ウルトラマンの生まれ故郷、NGC2068)
・Sh2-276 : 散光星雲 (バーナードループ)
・LDN 1662 : 暗黒星雲
撮影日時 : 2014/01/02 20:59〜 360sec×12枚
撮影場所 : 山梨県・みずがき湖 気温は約−3℃
カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
フィルター : 無し
レンズ : EF100mm F2.8 Macro (F4.0)
追尾 : EM11(ノータッチ)
処理
・RAP2 : ダーク減算、フラット補正
・CameraRaw6 : Raw現像
・StellaImage6.5 : デジタル現像、Lab色彩調整
・Photosop CC : コントラスト調整、色合い調整、等々
空の暗さ(C)、透明度(B)、フォーカス(C) 5段階評価
全天で最も華やかとも言える領域です。
バーナードループを入れるために、主役は少し右に寄ってもらっています。
かなり派手めに仕上げてみました。
撮影地は南側が少し明るいので、背景の明るさにかなりの差が生じてしまいました。
グラデーションマスクを使って背景の明るさはかなり補正できたのですが、
バーナードループの下側の部分が薄くなってしまいました。
多段露光を行なわなかったので、M42の描写は諦めて赤いもやもやを浮かび上がらせる画像処理を施しました。
でも露光時間がそれほど長くないので、ざらついていますね。
次のシーズンに再チャレンジしたいです。
トーンカーブやレベル補正を使ったコントラスト強調ではどうしても思うようにできなかったです。
そこでスッキリ+派手めに仕上げるために、PSの「シャドウ・ハイライト」とCameraRaw8.5の「明瞭度」を多用しました。
でもちょっとやり過ぎたようで、画像が荒れてしまいました。
ついついイメージが先行してしまうのですが、過ぎたるは猶及ばざるが如し、ですよね。
StellaNavigator での写野 (恒星は9.5等まで、星雲星団は12.0等までを表示)
M42、M43、NGC1973、NGC1981 (ピクセル50%表示で切り抜き)
大きく拡大すると、恥ずかしい画像ですねえ(苦笑)。
M42は有名な「オリオン大星雲」です。
中心部はとても明るいので、白とびしてしまいました。
周囲に淡くもやもやした分子雲が広がっていて、
その一部がM42として(明るい星によって)輝いているようです。
M43は鳥の頭のようにも見える星雲で、M42の一部のように見えますね。
その上にある青っぽい星雲がNGC1973です。
内部の少し赤っぽい部分が人が走っている姿のようにも見えるので、
ランニングマン星雲と呼ばれています。
私の画像ではちょっと分かり難いですね。
IC434、馬頭星雲、NGC2024 (ピクセル50%表示で切り抜き)
B33は暗黒星雲で、その形から「馬頭星雲」と呼ばれています。
その背後にあって赤っぽく輝いているのがIC434という番号が付いている散光星雲です。
淡い部分はかなり広がっていて、M42などと一体になっているように見えます。
アルニタク(三ツ星の一番左側の星)の左側にある散光星雲がNGC2024で、
その姿から「燃える木星雲」と呼ばれています。
私の画像ではそんなふうに見えませんね。
M78 (ピクセル50%表示で切り抜き)
M78はウルトラマンの故郷として有名ですね。
周りに暗黒帯が見えています。
バーナードループを挟んで左上に見える暗黒星雲にはLDN 1662という番号が付いています。
今年最初の撮影は、馬頭星雲を含むこの領域を選びました。