60Daと100mm中望遠レンズによる星野写真シリーズです。
メシエ天体(全て),カルドウェル天体(一部),その他の面白そうな散光星雲や暗黒星雲、が対象です。
この「ケフェウス座領域3」には、以下の天体があります。 (※ 領域名は私が勝手に付けています。)
・NGC7822 : 散光星雲
・Ced 214 : 散光星雲
・Sh2-170 : 散光星雲 ※ 星座としてはカシオペア座
撮影日時 : 2015/10/13 23:57〜 360sec×19枚
撮影場所 : 山梨県・みずがき山自然公園にて 気温は約1℃
カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
フィルター : 無し
レンズ : EF100mm F2.8 Macro (F4.0)
ガイド : EM11(ノータッチ)
処理
・RAP2 : ダーク減算、フラット補正
・CameraRaw8.5 : Raw現像
・StellaImage6.5 : デジタル現像、Lab色彩調整
・Photosop CC : コントラスト調整、色合い調整、等々
空の暗さ(BC)、透明度(AB)、フォーカス(AB) 5段階評価
StellaNavigator での写野 (恒星は9.5等まで、星雲星団は12.0等までを表示)
この領域はケフェウス座とカシオペア座の境界付近です。
下側は秋の銀河(天の川)の端にあたるので、微光星がとても多いです。
ここの目玉は3つの散光星雲で、ちょうどクエスチョンマークの形に見えます。
全体としてはかなり大きいですね。
ここは初めて撮影しましたが、背景がとても複雑ですね。
微光星からなる銀河の濃い部分,暗黒部分,そして薄いもやもや(ガス?)、が入り乱れています。
これらは実体だと思いますが、一部はカブリに起因している可能性は否定できません。
画像処理は悩みに悩みました。
この複雑な背景のコントラストをどの程度に仕上げたら良いのだろうか?
薄いもやもや(ガス?)の色合いはどうしたら良いのだろうか?
参考になるような作例を探したのですが、この程度の写野の画像ってあまり無いのですよね。
結局自分の好みで仕上げてみましたが、まだまだ納得できていません。
空の透明度が比較的良かったこともあって、2時間近い露光をしました。
最初はもっとあっさりと仕上げたのですが、どうも眠い印象を拭えませんでした。
そこでさらに2歩ほどコントラスト強調を重ねてみました。
眠さはほぼ解消できましたが、星雲の淡い部分や薄いもやもや(ガス?)がだいぶ荒れてしまいました。
この領域を本気で撮影するには2時間ではとても足りないということかなあ?(涙)
クエスチョンマーク星雲 (ピクセル50%表示で切り抜き)
3つの星雲をまとめて切り出しました。
上側の大きな星雲がNGC7822で、一番明るい星雲がCed 214です。
そして下側の小さな星雲がSh2-170です。
3つともカタログ名が違うのが不思議ですねえ。
私の写真では赤一辺倒になってしまいましたが、もっと複雑な色合いのようです。
NGC7822に重なるように散開星団NGC7762があります。
独り言
フォーカス調整はかなり追い込めているのですが、切り出すと星像が大きいですね。
やはりもっと焦点距離の長い光学系が、、、。