2016.06.30 Thursday
星野写真(60Da、100mm) わし座領域2
60Daと100mm中望遠レンズによる星野写真シリーズです。
メシエ天体(全て),カルドウェル天体(一部),その他の面白そうな散光星雲や暗黒星雲、が対象です。
この「わし座領域2」には、以下の天体があります。 (※ 領域名は私が勝手に付けています。)
・M11(NGC6705) : 散開星団
・M26(NGC6694) : 散開星団 ※ たて座領域1で紹介しています。
・B、LBN : 暗黒星雲
撮影日時 : 2016/06/06 00:28〜 300sec×20枚
撮影場所 : 山梨県・みずがき山自然公園にて 気温は約+7℃
カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
フィルター : 無し
レンズ : EF100mm F2.8 Macro (F4.0)
ガイド : EM11(ノータッチ)
処理
・RAP2 : ダーク減算、フラット補正
・CameraRaw8.5 : Raw現像
・StellaImage6.5 : デジタル現像、Lab色彩調整
・Photosop CC : コントラスト調整、色合い調整、等々
空の暗さ(BC)、透明度(BC)、フォーカス(AB) 5段階評価
StellaNavigator での写野 (恒星は9.5等まで、星雲星団は12.0等までを表示)
わし座といってもかなり外れで、たて座との境界付近です。
右側の天の川がとても濃い部分は、たて座のスモール・スター・クラウドと呼ばれています。
実は構図決めを少し失敗してしまいました。
最初から右下がりの構図にしようと考えていたのですが、少し傾きすぎてしまいました。
ファインダーで見た時にM26を恒星と思ってしまったのが要因です。
M26を入れないで、もっと上側を入れるべきでしたね。
この領域の主役はメシエ天体ではありません。
銀河(天の川)のもくもくと点在する大小の暗黒帯です。
そして撮影して初めて分かったのですが、中央付近の少し明るい星々の色合いがとてもきれいですね。
暗黒星雲のカタログとしては、バーナード・カタログは知っていましたが、
リンズ(Lynds)カタログというのがあるのを知りました。
リンズさんは散光星雲のリストも作っていて,これもリンズ・カタログと呼ばれています。
それにしても濃いものに番号が付いていなかったり、淡いものに番号が付いていたりします。
これは何故なのでしょうね?
地平高度がそれほど低くないこともあって、空の透明度はまあまあ良かったです。
フォーカス調整もほぼ満足できる状態で、星の色合いがきれいに表現できたかなと思っています。
天の川のもくもくした部分はいつもよりやや赤みを強くしました。
特に理由はないのですが、このほうが自然に感じられたからです。
このあたりを含めて、処理をもっと定量的に統一できたらなあと思うのですが、難しそうですね。
M11 (ピクセル50%表示で切り抜き)
密集度の高い散開星団です。
銀河(天の川)の濃い領域に位置しているので、特に写真では埋もれてしまいそうです。