星空が好き、猫も好き

星空がきれいな晩はどこかへ出かけたいなあ

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2019.12.01 Sunday

星野写真(60Da、100mm) ぎょしゃ座領域2

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    60Daと100mm中望遠レンズによる星野写真シリーズです。
    メシエ天体(全て),カルドウェル天体(一部),その他の面白そうな散光星雲や暗黒星雲、が対象です。


    この「ぎょしゃ座領域2」には、以下の天体があります。 (※ 領域名は私が勝手に付けています。)
      ・M36 : 散開星団
      ・M38 : 散開星団
      ・IC405 : 散光星雲(まがたま星雲、Caldwell Object C31)
      ・IC410 : 散光星雲
      ・IC417 : 散光星雲

      ・Mel.31: 散開星団
      ・Sh2-235 : 散光星雲







      撮影日時 : 2016/11/04 02:49〜  480sec×12枚
      撮影場所 : 山梨県・みずがき湖にて 気温は約+2℃

      撮影日時 : 2019/11/05 02:51〜  360sec×16枚
      撮影場所 : 山梨県・みずがき湖にて 気温は約+0℃

      カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
      フィルター : 無し
      レンズ : EF100mm F2.8 Macro (F4.0)
      赤道儀 : EM11(ノータッチ)
      処理
        ・RAP2 : ダーク減算、フラット補正
        ・CameraRaw11.4 : Raw現像
        ・DSS : コンポジット
        ・StellaImage6.5 : デジタル現像、Lab色彩強調
        ・Photosop CC : コントラスト調整、色合い調整、等々
        ・StarNet++
        ・Nik Collection (Dfine 2)

      空の暗さ(B)、透明度(B)、フォーカス(AB) 5段階評価  2016/11/04
      空の暗さ(BC)、透明度(B)、フォーカス(B) 5段階評価  2019/11/05


    StellaNavigator での写野 (恒星は9.5等まで、星雲星団は12.0等までを表示)



    この領域の主役は「Sh2-240」という超新星残骸です。
    ”おうし座” と ”ぎょしゃ座” の境界付近にあり、一般的には所属は ”おうし座” とするようです。

    ぎょしゃ座の散開星団や散光星雲と一緒に撮りたいところですが入りきりません。
    そこで「M37(散開星団)」には申し訳ないですが、外れてもらっています。


    今回の総露光時間は96分ですが、淡い対象にはこれでも不足でしょうね。
    いつものように前回の撮影画像も使って処理しました。
      → 前回はこちら
    それぞれをコンポジットしてグラデーションマスクを使ったかぶり補正を施してから、明るさを合わせてコンポジットしています。
    それからは通常の処理で仕上げています。
    今回は構図のずれが少なかったので、トリミングは長辺方向が約99%、短辺方向が約97%で済みました。

    私の通常の処理では「Sh2-240(超新星残骸)はほとんど浮かび上がってきません。
    そこでR成分に関してだけ、背景より少し輝度の高い領域を持ち上げてみました。
    これでやっと薄っすらと見えてきましたが、これ以上やると「まがたま星雲」などがとんでもないことになります。
    というわけで、これで精一杯です。

    構図内に複数の性格の異なる天体があると面白いですが、共存するように仕上げるのは(私には)不可能ですね。
    また光害カットフィルターを使うとか、撮影の段階でもっとコントラストを高める工夫をしないと厳しいです。
    これらは単にたっぷり露光することだけでは解決しない問題だと思っています。

    「Sh2-240」の右側に同じような色合いをしたものが広がっていますが、分子雲でしょうかねえ?
    何か「Sh2-240」よりも目立っている気がします。

      [追記(2019.12.02)]
        別構図で撮影したものでは、このようなものが見られないことに気が付きました。
        実在するものではなく、カブリ補正等で生じたものかもしれません。
          → 別構図のもの



    Sh2-240 (ピクセル25%表示で切り抜き)

        およそ10万年前に出現したと言われている超新星の残骸です。
        大きさは4度ほどもありますが、とても淡いです。
        試写画像を裏面モニターで見ても何も分かりませんでした。

        諧調を反転させてみましたが、レムナントの形だけは辛うじて分かりますかね。






    IC410 付近 (ピクセル33%表示で切り抜き)

        「IC410」付近を切り出してみました。
        この辺りの星雲は比較的明るいので、「Sh2-240」と両立させるのは無理そうです。





    02:26 | 旧版 | comments(0) | - | - | - |







    2019.11.26 Tuesday

    星野写真(60Da、100mm) ケフェウス座領域3

    0

      60Daと100mm中望遠レンズによる星野写真シリーズです。
      メシエ天体(全て),カルドウェル天体(一部),その他の面白そうな散光星雲や暗黒星雲、が対象です。


      この「ケフェウス座領域3」には、以下の天体があります。 (※ 領域名は私が勝手に付けています。)
        ・NGC7822 : 散光星雲
        ・Ced 214 : 散光星雲
        ・Sh2-170 : 散光星雲 ※ 星座としてはカシオペア座







        撮影日時 : 2015/10/13 23:57〜  360sec×19枚
        撮影場所 : 山梨県・みずがき山自然公園にて 気温は約+1℃

        撮影日時 : 2019/11/04 22:51〜  180sec×28枚
        撮影場所 : 山梨県・みずがき湖にて 気温は約+2℃

        カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
        フィルター : 無し
        レンズ : EF100mm F2.8 Macro (F4.0)
        追尾 : EM11(ノータッチ)
        処理
          ・RAP2 : ダーク減算、フラット補正
          ・CameraRaw11.4 : Raw現像
          ・DSS : コンポジット
          ・StellaImage6.5 : デジタル現像、Lab色彩強調
          ・Photosop CC : コントラスト調整、色合い調整、等々
          ・StarNet++
          ・Nik Collection (Dfine 2)

        空の暗さ(BC)、透明度(AB)、フォーカス(AB) 5段階評価  2015/10/13
        空の暗さ(BC)、透明度(B)、フォーカス(B) 5段階評価  2019/11/04


      StellaNavigator での写野 (恒星は9.5等まで、星雲星団は12.0等までを表示)



      この領域はケフェウス座とカシオペア座の境界付近です。
      秋の銀河(天の川)の端にあたるので、微光星がとても多いです。

      この領域の目玉は3つの散光星雲で、ちょうど「クエスチョンマーク」の形に見えます。
      全体としては非常に大きいですね。


      前回の撮影はもう4年も前になります。
        → 前回はこちら
      ケフェウス座は撮影したいものがたくさんあるのですが、どうも近年は旬の時期の天気が良くありません。
      この日は月が沈むのを待ってからの撮影になったので、対象の地形高度はすでに低くなり始めていました。
      でも次回はもう来年以降になってしまうので撮影を強行しました。


      前回の撮影画像も使って処理しました。
      それぞれをコンポジットしてグラデーションマスクを使ったかぶり補正を施してから、明るさを合わせてコンポジットしています。
      それからは通常の処理で仕上げています。
      どうしても構図がずれてしまうので、長辺方向が約95%、短辺方向が約91%のトリミングになっています。


      この領域は、背景がとても複雑です。
      微光星からなる銀河の濃い部分,暗黒部分,そして薄いもやもや(ガス?)、が入り乱れています。
      これらは実体だと思いますが、一部はカブリ等に起因している可能性が否定できません。

      星雲の一部は比較的明るいですが、多くの部分は淡いです。
      単純に星雲を浮かび上がらせようとすると、星の綺麗さが犠牲になってしまいす。
      今回は「StarNet++」の力を借りたので、それがかなり回避できたのではと思っています。
      秋の銀河(天の川)は星がとてもきれいな領域なので、星の表情は大事にしたいですよねえ。

      星雲にとっては写野が広いので、背景とのバランスにはとても悩みます。
      星雲が良い感じに仕上がったかなと思っても、全体を見るとイマイチだなあとなってしまうのです。
      自分の好みで仕上げてみましたが、まだまだ納得できていません。



      クエスチョンマーク星雲 (ピクセル50%表示で切り抜き)

          上側の大きな星雲が「NGC7822」で、一番明るい星雲が「Ced 214」です。
          そして下側の小さな星雲が「Sh2-170」です。
          私の写真では赤一辺倒になってしまいましたが、もっと複雑な色合いのようです。
          「NGC7822」に重なるように散開星団「NGC7762」があります。





      03:11 | 旧版 | comments(0) | - | - | - |







      2019.11.18 Monday

      星野写真(60Da、100mm) ケフェウス座領域4

      0

        60Daと100mm中望遠レンズによる星野写真シリーズです。
        メシエ天体(全て),カルドウェル天体(一部),その他の面白そうな散光星雲や暗黒星雲、が対象です。


        この「ケフェウス座領域4」には、以下の天体があります。 (※ 領域名は私が勝手に付けています。)
          ・NGC7023 : 散光星雲(Caldwell Object C4、アイリス星雲)
          ・Sh2-129 : 散光星雲
          ・NGC6946 : 渦巻き銀河(Caldwell Object C12)

          ・NGC6939 : 散開星団






          撮影日時 :  2015/10/13 21:57〜  360sec×19枚
          撮影場所 :  山梨県・みずがき山自然公園にて 気温は約+1℃

          撮影日時 :  2019/10/31 21:28〜  360sec×18枚
          撮影場所 :  山梨県・みずがき湖にて 気温は約+6℃

          カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
          フィルター : 無し
          レンズ : EF100mm F2.8 Macro (F4.0)
          追尾 : EM11(ノータッチ)
          処理
            ・RAP2 : ダーク減算、フラット補正
            ・CameraRaw11.4 : Raw現像
            ・DSS : コンポジット
            ・StellaImage6.5 : デジタル現像
            ・Photosop CC : コントラスト調整、色合い調整、等々
            ・StarNet++
            ・Nik Collection (Dfine 2)

          空の暗さ(BC)、透明度(AB)、フォーカス(AB) 5段階評価  2015/10/13
          空の暗さ(C)、透明度(B)、フォーカス(B) 5段階評価  2019/10/31


        StellaNavigator での写野 (恒星は9.5等まで、星雲星団は12.0等までを表示)




        ”ケフェウス座” は写真的にはとても楽しい星座です。
        五角形の星の並びが特徴的ですが、その右下あたりがこの領域です。

        この領域の一番の目玉は ”アイリス星雲” です。
        あまり大きくはありませんが、その色合いはとても綺麗です。
        左下には大きな赤い星雲があり、少し暗いですが形のきれいな系外銀河もあります。
        そして全体にもやもやした分子雲が見られます。


        前回と同様に夜半前の撮影になってしまいました。
        ここ数年、8月から9月の天気が良くなくて、旬の時期に撮影できない状態が続いています。
        すでに10月も下旬になってしまいましたが、思い切って撮影に踏み切りました。
        ただし、地平高度がそれほど高くないこともあって、空の状態はイマイチでした。


        前回の撮影画像も使って処理しました。
          → 前回の撮影はこちら
        それぞれをコンポジットしてグラデーションマスクを使ったかぶり補正を施してから、明るさを合わせてコンポジットしています。
        それからは通常の処理で仕上げています。
        どうしても構図がずれてしまうので、長辺方向が約99%、短辺方向が約98%のトリミングになっています。

        前回はかなり乱暴に分子雲を炙り出してしまったので、今回は少し柔らかく仕上げたつもりです。
        でもある程度は分子雲を炙り出したいので、そのあたりの加減が難しいですね。

        ”アイリス星雲” は中心にある星が肥大化してしまうと綺麗さが失われてしまうので、かなり気を使いました。
        そのせいか、色合いが淡泊になってしまいました。
        もう少し紫がかった色合いにしたかったです。



        NGC7023 (ピクセル50%表示で切り抜き)

            「アイリス星雲」と呼ばれています。
            形も色合いも、とても綺麗ですね。
            この付近は分子雲がうねうねしているので、大きく切り出してみました。
            アイリス星雲は分子雲の一部が星に照らされて輝いているのが分かりますね。
            分子雲はもっと滑らかに仕上げたいのですが、どうもうまくいきません。




        Sh2-129 (ピクセル50%表示で切り抜き)

            大きな散光星雲ですが淡いです。
            濃い部分だけ見ると三日月状ですが、極めて淡い部分も含めると円盤状になりそうです。
            ここには「大王イカ」が生息しているらしいですが、影も形も見えません。
            中心にある明るい2つの星の色が対照的できれいですね。




        NGC6939、NGC6946 (ピクセル50%表示で切り抜き)

            「NGC6939」は散開星団です。
            その左斜め下にあるのが渦巻銀河「NGC6946」です。
            腕が大きく開いた銀河を、ほぼ真上から見ていることになります。
            拡大撮影すると、なかなか綺麗な銀河のようです。





        02:28 | 旧版 | comments(0) | - | - | - |







        2019.11.03 Sunday

        星野写真(60Da、100mm) ケフェウス座領域1

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          60Daと100mm中望遠レンズによる星野写真シリーズです。
          メシエ天体(全て),カルドウェル天体(一部),その他の面白そうな散光星雲や暗黒星雲、が対象です。


          この「ケフェウス座領域1」には、以下の天体があります。 (※ 領域名は私が勝手に付けています。)
            ・IC1396 : 散光星雲

            ・Garnet Star
            ・Sh2-129 : 散光星雲
            ・Sh2-132 : 散光星雲







            撮影日時 : 2014/09/28 23:20〜 480sec×12枚
            撮影場所 : 山梨県・みずがき山自然公園にて 気温は約10℃

            撮影日時 : 2019/10/29 22:20〜 360sec×17枚
            撮影場所 : 山梨県・みずがき湖にて 気温は約6℃

            カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
            フィルター : 無し
            レンズ : EF100mm F2.8 Macro (F4.0)
            赤道義 : EM11(ノータッチ)
            処理
              ・RAP2 : ダーク減算、フラット補正
              ・CameraRaw11.4 : Raw現像
              ・DSS : コンポジット
              ・StellaImage6.5 : デジタル現像
              ・Photosop CC : コントラスト調整、色合い調整、等々
              ・StarNet++
              ・Nik Collection (Dfine 2)

            空の暗さ(B)、透明度(B)、フォーカス(B) 5段階評価 2014/09/28
            空の暗さ(BC)、透明度(B)、フォーカス(B) 5段階評価 2019/10/29


          StellaNavigator での写野 (恒星は9.5等まで、星雲星団は12.0等までを表示)



          ”ケフェウス座” は星座としては今ひとつぱっとしませんが、写真ではとても華やかな領域です。
          「ガーネットスター」と ”IC1396” という番号の付いている大きな散光星雲が目を引きます。

          ガーネット・スター(ケフェウス座μ星)は赤色超巨星です。
          あまりにも赤いために、ウィリアム・ハーシェルによって “the Garnet Star” と名付けられたそうです。
          ”IC1396” は大きさは北アメリカ星雲を凌ぐほどですが、秋の天の川の中に浮かんでいるように感じる淡い星雲です。

          さらにシャープレスカタログに記載されている星雲が2つあります。
          そのうちの ”Sh2-129” はかなり大きな星雲です。
          他にも赤い領域が点在している様子が分かりますね。


          8月から9月に撮影したい対象ですが、天候の影響で10月の下旬になってしまいました。
          夜半前なので空の状態はやや明るく、地平高度も好条件ではありません。

          前回の撮影はもう5年も前になります。
            → 前回はこちら
          ケフェウス座は撮影したいものがたくさんあるのですが、どうも近年は旬の時期の天気が良くありません。


          前回の撮影画像も使って処理しました。
          それぞれをコンポジットして、グラデーションマスクを使ったかぶり補正を施してから、明るさを合わせてコンポジットしています。
          それからは通常の処理で仕上げています。
          どうしても構図がずれてしまうので、長辺方向が約97%で短辺方向が約94%のトリミングになっています。

          今回は前回のものと比べると、少し柔らかく仕上げました。
          星雲の構造の描写などには少し不満もありますが、全体的な感じを大事にしたかったのです。

          ネットで公開されている画像と比べると、私の画像はいつも違うなあと感じています。
          赤い星雲の淡い部分の写りは良くないです。
          背景はニュートラルグレーを意識して仕上げていますが、全体の色合いも結構違います。
          これがこのカメラの性格なのか、絵作りを含めた処理の違いなのかは未だに分かっていません。
          でも今回の仕上がりは結構気に入っています。

          この領域は天の川の中なので、微光星で溢れかえっています。
          特に左下の ”Sh2-132” は、今までの仕上げ方ではどうやっても星に埋もれてしまいます。
          そこで、最近流行りのソフト(StarNet++)も使ってみました。
          処理の途中で「星を消した画像」と「星だけの画像」に分けて、強調処理は「星を消した画像」に対してだけ行います。
          その後で「星だけの画像」を「覆い焼き(リニア)・加算」で重ねています。
          星の色合いも良い感じにできたような気もします。

          一方で、背景にはいろいろな要素が入り混じっていて、明るさや色合いの調整にてこずりました。
          ある部分を調整すると、他の部分が気に入らなくなって、、、。
          いくらやっても前進しないので、元画像のせいにして、終了としました。



          IC1396 (ピクセル50%表示で切り抜き)

              大きな散光星雲で、中央にはこれまた大きな散開星団(Tr37)があります。
              たくさんの暗黒帯が見られ、星雲の中でうねうねと動いているようにも感じられます。
              その中で「vdB142」と呼ばれる暗黒帯(分子雲)が有名で、
              その形から「象の鼻」とも呼ばれています。
              この散光星雲は赤一辺倒ではなくて微妙な色合いをしているようですね。




          Sh2-129 (ピクセル50%表示で切り抜き)

              これも大きな散光星雲ですが淡いです。
              濃い部分だけ見ると三日月状ですが、極めて淡い部分も含めると円盤状になりそうです。
              「フライングバット星雲」と呼ばれているようです。
              中心にある明るい2つの星の色が対照的できれいですね。
              構図的に右側が窮屈になってしまいました。




          Sh2-132 (ピクセル50%表示で切り抜き)

              比較的明るい散光星雲です。
              星が多い領域なので、星との両立が難しい対象です。





          04:35 | 旧版 | comments(2) | - | - | - |







          2019.06.29 Saturday

          星野写真(60Da、100mm) いて座領域5

          0

            60Daと100mm中望遠レンズによる星野写真シリーズです。
            メシエ天体(全て),カルドウェル天体(一部),その他の面白そうな散光星雲や暗黒星雲、が対象です。


            この「いて座領域5」には、以下の天体があります。 (※ 領域名は私が勝手に付けています。)
              ・M8(NGC6523) : 散光星雲(干潟星雲) → いて座領域(3)
              ・M7(NGC6475) : 散開星団 → さそり座領域(3)







              撮影日時 : 2019/06/06 00:36〜  120sec×42コマ
              撮影場所 : 山梨県・みずがき湖 気温は約+12℃

              カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
              フィルター : 無し
              レンズ : EF100mm F2.8 Macro (F3.2)
              赤道儀 : EM11(ノータッチ)
              処理
                ・RAP2 : ダーク減算、フラット補正
                ・CameraRaw11.1 : Raw現像
                ・DSS : コンポジット
                ・StellaImage6.5 : デジタル現像、Lab色彩強調
                ・Photosop CC : コントラスト調整、色合い調整、等々
                ・Nik Collection (Dfine 2)

              空の暗さ(DE)、透明度(CD)、フォーカス(C) 5段階評価


            StellaNavigator での写野 (恒星は9.5等まで、星雲星団は12.0等までを表示)



            「いて座」は「南斗六星」だけかと思っていたら、意外と面積が大きいですね。
            そんな「いて座」の右下の部分ですが、写野の右下は「さそり座」になります。
            この領域での主役は銀河(天の川)のモクモクした様子とちりばめたように散在する暗黒帯です。
            2つのメシエ天体が目立ちますが、それらは別の領域での対象にしています。


            この領域は地平高度が低いので、みずがき湖では厳しいかなと思っていました。
            でも何とかなりそうなので、撮影計画を急きょ変更しました。
            ただ撮影開始が少し遅くなってしまったので、最後の数枚は木立が写り込んでいました。

            それはある程度は想定内だったのですが、2つほど大きな失敗をしていました。
            絞りがいつのまにか 4.0 から 3.2 に変わっていたのです。
            暗闇でカメラを操作しているうちに、変えてしまったのだと思います。
            さらにフォーカスが少しずれてしまったようで、特に画像の下側が星像が大きくて青ハロがでていました。
            これの前に撮影したものはOKだったので、チェックをしないでそのまま撮影したのですが、、、。


            途中で薄雲の通過があったようで、8枚ほどボツになりました。
            そして写野の上側と下側では写りにかなりの違いが生じていました。
            背景が明るいのにコントラストが低くて、色合いも違っていました。
            上述のフォーカスの問題も影響したかもしれませんね。
            ボツにしようかとも思ったのですが、次回の撮影のために仕上げてみました。
            やはり暗黒帯が面白い領域ですね。



            部分的に切り出す対象が無いので、「さそり座領域3」と繋げてみました。
            右上のあたりを撮影してさらに繋げてみたい気もしますね。






            16:51 | 旧版 | comments(4) | - | - | - |







            2019.06.26 Wednesday

            星野写真(60Da、100mm) へびつかい座領域5

            0

              60Daと100mm中望遠レンズによる星野写真シリーズです。
              メシエ天体(全て),カルドウェル天体(一部),その他の面白そうな散光星雲や暗黒星雲、が対象です。


              この「へびつかい座領域5」には、以下の天体があります。 (※ 領域名は私が勝手に付けています。)
                ・IC4756 : 散開星団
                ・NGC6633 : 散開星団
                ・Mel 186(ポニアトフスキーのおうし座) : 散開星団







                撮影日時 : 2016/06/01 22:43〜  300sec×20枚
                撮影場所 : 山梨県・みずがき山自然公園にて 気温は約+6℃

                撮影日時 : 2019/06/05 23:00〜  300sec×18枚
                撮影場所 : 山梨県・みずがき湖にて 気温は約+13℃

                カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
                フィルター : 無し
                レンズ : EF100mm F2.8 Macro (F4.0)
                赤道義 : EM11(ノータッチ)
                処理
                  ・RAP2 : ダーク減算、フラット補正
                  ・CameraRaw11.1 : Raw現像
                  ・DSS : コンポジット
                  ・StellaImage6.5 : デジタル現像、Lab色彩強調
                  ・Photosop CC : コントラスト調整、色合い調整、等々
                  ・Nik Collection (Dfine 2)

                空の暗さ(C)、透明度(BC)、フォーカス(B) 5段階評価  2015/03/12
                空の暗さ(BC)、透明度(BC)、フォーカス(B) 5段階評価  2019/06/05


              StellaNavigator での写野 (恒星は9.5等まで、星雲星団は12.0等までを表示)




              ここは「へびつかい座」と「へび座」の境界付近です。
              天の川の端にあたり、左下は雲のようなもくもくと暗黒帯の世界ですが、右上は一面の微光星の世界です。
              そしてあまり目立ちませんが大きな散開星団が3つあります。
              そんなコントラストがちょっと面白いかなあと感じる領域です。
              でも正直に言うと、赤い散光星雲などが無いので、色合い的にちょっと地味ですね。

              午後は雷雨になり、夜になっても早い時間帯はあちことでピカピカと光っているような状態でした。
              でもこれを撮影した頃には、空の状態がやっと安定してきました。
              ファインダーではほとんど星が見えないので、構図決めに少し手間取ってしまいました。


              2016年に撮影した画像も使って処理しました。
                → 2016年の撮影はこちら
              それぞれをコンポジットしてグラデーションマスクを使ったかぶり補正を施してから、明るさを合わせてコンポジットしています。
              それからは通常の処理で仕上げています。
              どうしても構図がずれてしまうので、長辺方向が約99%、短辺方向が約96%のトリミングになっています。

              異なる世界が隣接しているので、処理は意外と厄介です。
              左下のモクモクした領域と右上の微光星の世界の明るさ(暗さ)の対比をどの程度にするかで悩みました。
              今回は前回ほどコントラストをつけないで仕上げてみましたが、どうでしょう?

              3つの散開星団がどれもカタログ名が違っているのが面白いですね。
              「Mel 186」はとても大きな散開星団で、同じような明るさの5つの星がV字型に並んでいます。
              「おうし座のヒアデス星団」の並びに似ていて、「ポニアトフスキーのおうし座」という名があります。




              02:50 | 旧版 | comments(4) | - | - | - |







              2019.06.23 Sunday

              星野写真(60Da、100mm) おおぐま座領域2

              0

                60Daと100mm中望遠レンズによる星野写真シリーズです。
                メシエ天体(全て),カルドウェル天体(一部),その他の面白そうな散光星雲や暗黒星雲、が対象です。


                この「おおぐま座領域2」には、以下の天体があります。 (※ 領域名は私が勝手に付けています。)
                  ・M97(NGC3587) : 惑星状星雲 (ふくろう星雲)
                  ・M108(NGC3556) : 系外銀河 (渦巻銀河)
                  ・M109(NGC3992) : 系外銀河 (棒渦巻銀河)

                  ・M40 : 2重星






                  撮影日時 : 2015/03/12 20:17〜  240sec×23枚
                  撮影場所 : 山梨県・みずがき湖にて 気温は約-3℃

                  撮影日時 : 2019/06/05 21:20〜  300sec×17枚
                  撮影場所 : 山梨県・みずがき湖にて 気温は約14℃

                  カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
                  フィルター : 無し
                  レンズ : EF100mm F2.8 Macro (F4.0)
                  赤道義 : EM11(ノータッチ)
                  処理
                    ・RAP2 : ダーク減算、フラット補正
                    ・CameraRaw11.1 : Raw現像
                    ・DSS : コンポジット
                    ・StellaImage6.5 : デジタル現像、Lab色彩強調
                    ・FlatAidePro : シェーディング補正
                    ・Photosop CC : コントラスト調整、色合い調整、等々
                    ・Nik Collection (Dfine 2)

                  空の暗さ(C)、透明度(BC)、フォーカス(B) 5段階評価  2015/03/12
                  空の暗さ(BC)、透明度(BC)、フォーカス(B) 5段階評価  2019/06/05


                StellaNavigator での写野 (恒星は9.5等まで、星雲星団は12.0等までを表示)



                この領域にはメシエ番号の付いている天体が3つもあります。
                系外銀河が2つと惑星状星雲が1つです。
                惑星状星雲はとても小さいですが、独特な色をしてるので写真では比較的簡単に見つけることができます。

                そしてさらに幻のメシエ天体「M40」もあります。
                メシエ天体としては欠番とされることが多いようですが、どうも「ウィンネッケ4」と呼ばれる2重星が候補のようです。


                6月の夜半前の撮影でしたが、本来は3月頃に撮影したい対象です。
                でも地平高度はあまり低くなかったので、空の透明度はまあまあでした。
                しかし薄雲の影響があったのか、明るい星が少し滲んでいます。


                2015年に撮影した画像も使って処理しました。
                  → 2015年の撮影はこちら
                それぞれをコンポジットしてグラデーションマスクを使ったかぶり補正を施してから、明るさを合わせてコンポジットしています。
                それからは通常の処理で仕上げています。
                どうしても構図がずれてしまうので、長辺方向が約98%、短辺方向が約96%のトリミングになっています。

                銀河や星雲の写りはほとんど改善していませんね。
                単に露光時間を延ばせば良いというものではないようです。
                でも背景は少し滑らかになった気がします。

                とても厄介だったのが、輝星の周りの光芒(ハレーション?)です。
                処理を進めていくにつれて、どんどんと大きくなっていきます。
                何度も処理をやり直しましたが、もうお手上げです。



                撮影対象が小さいので、無理を承知でピクセル100%表示で切り抜きました。


                M97、M108 (ピクセル100%表示で切り抜き)

                    「M97」は「ふくろう星雲」と呼ばれている惑星状星雲です。
                    とても小さいので模様はよく分かりませんが、独特の色がきれいです。

                    「M108」は小さいですがエッジオンタイプの銀河です。
                    拡大撮影すると銀河の横を暗黒帯が走っているのが分かるらしいですが、
                    私の写真でも何やら模様らしきものが見えるような気もします。




                M109 (ピクセル100%表示で切り抜き)

                    「M109」は北斗七星のγ星のすぐ近くにあるので、分かりやすいですね。
                    中心部に棒構造を持っている渦巻き銀河ですが、その片鱗が伺えるような気がします。
                    巻き付いた腕がとてもきれいな銀河だそうです。

                    下のほうに写っている銀河は「NGC3953」という番号が付いている渦巻銀河です。
                    その他にも暗い銀河が写っているようないないような、、、。





                07:29 | 旧版 | comments(0) | - | - | - |







                2019.06.19 Wednesday

                星野写真(60Da、100mm) みなみのかんむり座領域1

                0

                  60Daと100mm中望遠レンズによる星野写真シリーズです。

                  撮影対象になる星雲星団や銀河はありませんが、
                  星の並びが特徴的で大きさも手ごろなので、このシリーズに加えてみました。







                    撮影日時 : 2019/05/30 01:11〜  90sec×42枚
                    撮影場所 : 山梨県・みずがき山自然公園にて 気温は約+1℃
                    カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
                    フィルター : 無し
                    レンズ : EF100mm F2.8 Macro (F4.0)
                    赤道義 : EM11(ノータッチ)
                    処理
                      ・RAP2 : ダーク減算、フラット補正
                      ・CameraRaw11.1 : Raw現像
                      ・DSS : コンポジット
                      ・StellaImage6.5 : デジタル現像、Lab色彩強調
                      ・FlatAidePro : シェーディング補正
                      ・Photosop CC : コントラスト調整、色合い調整、等々
                      ・Nik Collection (Dfine 2)

                    空の暗さ(×)、透明度(DE)、フォーカス(B) 5段階評価


                  StellaNavigator での写野 (恒星は9.5等まで、星雲星団は12.0等までを表示)



                  「みなみのかんむり座」は「いて座」のさらに下に位置します。
                  南中高度は、さそり座のしっぽと同じぐらいの低空です。
                  星の並びが特徴的で大きさも手ごろなので、このシリーズに加えてみました。


                  低空は明るく霞んでいて、肉眼では「みなみのかんむり座」の星の並びは分かりませんでした。
                  それでも対象は星だけなのでと思って、撮影を強行しました。

                  処理のほとんどはカブリ補正に費やしています。
                  明るさの偏りはまだしも、色合いの偏りは本当に厄介で嫌になってきます。
                  作業を進めていくと、中央よりやや上あたりに何やら黒っぽい塊りが見えてきました。
                  星図でチェックしてみると、暗黒星雲と小さな反射星雲(NGC6729)があるじゃないですか。
                  暗黒星雲には「Be 157」と書かれていましたが、これは何のカタログでしょうね?

                  少し調べてみると、ここは「みなみのかんむり座R星集合体」と呼ばれる領域で、若い星が多く星間分子雲が散在しており、太陽系から最も近い星生成領域のひとつとして知られているそうです。
                  太陽系からの距離はおよそ500光年とのこと。

                  それならもう少し炙り出してみようと思ったのですが、元画像が悪いのでとてもザラザラになってしまい駄目でした。
                  ちょっと興味を惹かれる領域なので、撮影をやり直したい気もしますが、私の撮影地では無理だなあ。
                  いつも思うのですが、南の低空って、どうしてこんなに面白い対象があるのでしょうね?




                  08:06 | 旧版 | comments(2) | - | - | - |







                  2019.06.16 Sunday

                  星野写真(60Da、100mm) へびつかい座領域6

                  0

                    60Daと100mm中望遠レンズによる星野写真シリーズです。
                    メシエ天体(全て),カルドウェル天体(一部),その他の面白そうな散光星雲や暗黒星雲、が対象です。


                    この「へびつかい座領域6」には、以下の天体があります。 (※ 領域名は私が勝手に付けています。)
                      ・暗黒星雲 (B : Barnard Catalogue)
                        ・B44、B45、B51

                      以下のものは他の領域で詳細に扱っています。
                        ・M4(NGC6127) : 球状星団 → さそり座領域1
                        ・M19(NGC6273) : 球状星団 → へびつかい座領域4
                        ・IC4603 : 散光星雲 → さそり座領域1
                        ・IC4604 : 反射星雲 → さそり座領域1
                        ・IC4605 : 反射星雲 → さそり座領域1
                        ・IC4607 : 反射星雲 → さそり座領域1







                      撮影日時 : 2015/05/13 22:26〜  180sec×25枚
                      撮影場所 : 山梨県・みずがき山自然公園にて 気温は約+10℃

                      撮影日時 : 2019/05/29 23:33〜  180sec×30枚
                      撮影場所 : 山梨県・みずがき山自然公園にて 気温は約-6℃

                      カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
                      フィルター : 無し
                      レンズ : EF100mm F2.8 Macro (F4.0)
                      赤道義 : EM11(ノータッチ)
                      処理
                        ・RAP2 : ダーク減算、フラット補正
                        ・CameraRaw11.1 : Raw現像
                        ・DSS : コンポジット
                        ・StellaImage6.5 : デジタル現像、Lab色彩強調
                        ・Photosop CC : コントラスト調整、色合い調整、等々
                        ・Nik Collection (Dfine 2)

                      空の暗さ(D)、透明度(CD)、フォーカス(B) 5段階評価  2015/05/13
                      空の暗さ(D)、透明度(CD)、フォーカス(B) 5段階評価  2019/05/29


                    StellaNavigator での写野 (恒星は9.5等まで、星雲星団は12.0等までを表示)




                    この領域は、アンタレス付近から左上に伸びる暗黒帯が主役です。
                    アンタレス付近を右下に配置して、カラフルさも狙った構図にしています。

                    南側の低空は明るくて、透明度もあまり良くなかったです。
                    カブリ補正はとても厄介でしたが、あまり無理をしなくてもカラフルな画像になりました。
                    カラフルな領域と暗黒帯の対比が何とも言えませんねえ。


                    2015年に撮影した画像も使って処理しました。
                      → 2015年の撮影はこちら
                    それぞれをコンポジットしてグラデーションマスクを使ったかぶり補正を施してから、明るさを合わせてコンポジットしています。
                    それからは通常の処理で仕上げています。
                    それぞれの構図がずれていたので、長辺方向が約98%、短辺方向が約97%のトリミングになっています。

                    総露光時間が2倍ほどになって、その効果が出ている部分とそうでない部分があります。
                    空の状態があまり良くない状況で、単に総露光時間だけを伸ばしても期待したほどの効果はないということのようです。

                    下の画像は全体の色合いだけを調整しただけのものです。
                    光害カットフィルターを使わないで撮影するのはやはり無謀ですかね。






                    01:05 | 旧版 | comments(0) | - | - | - |







                    2019.06.12 Wednesday

                    星野写真(60Da、100mm) さそり座領域3

                    0

                      60Daと100mm中望遠レンズによる星野写真シリーズです。
                      メシエ天体(全て),カルドウェル天体(一部),その他の面白そうな散光星雲や暗黒星雲、が対象です。


                      この「さそり座領域3」には、以下の天体があります。 (※ 領域名は私が勝手に付けています。)
                        ・M6(NGC6405) : 散開星団
                        ・M7(NGC6475) : 散開星団
                        ・NGC6334 : 散光星雲(出目金星雲、猫の足星雲)
                        ・NGC6357 : 散光星雲(彼岸花星雲)







                        撮影日時 : 2015/05/27 00:55〜  120sec×35枚
                        撮影場所 : 山梨県・みずがき湖 気温は約11℃

                        撮影日時 : 2016/05/13 01:13〜  120sec×45枚
                        撮影場所 : 山梨県・みずがき山自然公園にて 気温は約+4℃

                        撮影日時 : 2019/05/08 02:00〜  150sec×30枚
                        撮影場所 : 山梨県・みずがき山自然公園にて 気温は約-6℃

                        カメラ : EOS 60Da (ISO1600、RAW)
                        フィルター : 無し
                        レンズ : EF100mm F2.8 Macro (F4.0)
                        赤道義 : EM11(ノータッチ)
                        処理
                          ・RAP2 : ダーク減算、フラット補正
                          ・CameraRaw11.1 : Raw現像
                          ・DSS : コンポジット
                          ・StellaImage6.5 : デジタル現像、Lab色彩強調
                          ・Photosop CC : コントラスト調整、色合い調整、等々
                          ・Nik Collection (Dfine 2)

                        空の暗さ(×)、透明度(D)、フォーカス(B) 5段階評価  2015/05/27
                        空の暗さ(E)、透明度(CD)、フォーカス(AB) 5段階評価  2016/05/13
                        空の暗さ(E)、透明度(CD)、フォーカス(B) 5段階評価  2019/05/08


                      StellaNavigator での写野 (恒星は9.5等まで、星雲星団は12.0等までを表示)



                      ”さそり座” のしっぽのすぐ上の領域で、下端にしっぽの先端の星が写っています。

                      この領域の目玉は2つの散光星雲で、それぞれにニックネームが付いています。
                      背後に暗黒帯がなかったら、天の川の星々に埋もれてしまうところでしたね。
                      そして大きくて明るい散開星団が2つあり、一方は明るい銀河の中にあり、もう一方は暗黒帯の中にあります。
                      それ以上に、天の川の雲のような濃い部分と複雑に入り組んだ暗黒帯の様子がとても面白いです。

                      「さそり座領域4」に続いて撮影しました。
                      この領域もかなりの低空なので、空はどうしても明るく、透明度もよくありません。


                      この領域はとても濃い銀河(天の川)とかなり暗い暗黒帯が共存していて、私が最も不得意とする対象です。
                      何度やり直しても納得がいかず、頭を抱えてしまいました。
                      そこで、2015年,2016年,2019年の3回分をそれぞれをある程度処理した後でコンポジットしてみました。
                        → 2015年の撮影はこちら
                        → 2016年の撮影はこちら

                      フォトショップのフォートマージ機能で位置合わせをしています。
                      ブレンド方法をいろいろ変えてみましたが、結局単純な加算平均にしました。
                      それぞれの構図がずれていたので、長辺方向が約92%、短辺方向が約88%のトリミングになっています。

                      この領域の処理のポイントは、赤い散光星雲ではなくて、
                      濃い銀河(天の川)の明るさと色合い、そして暗黒帯の暗さと色合い、だと思います。
                      でも納得いくような塩梅点が見つからずに、最後はさじを投げてしまいました。
                      この領域は二度と手を出さないでしょう(苦笑)。



                      M6 (ピクセル33%表示で切り抜き)

                          ちょうど暗黒帯の中に位置しているので、写真でもよく目立ちます。
                          少し赤みのある星が1つありますが、これは星団に一員なのでしょうか?
                          周囲に散開星団がたくさんあるのが分かりますね。
                          またすぐ右側に淡いですが赤っぽい領域があります。




                      M7 (ピクセル33%表示で切り抜き)

                          大きくて明るい散開星団ですが、銀河の濃い部分に位置しているので、
                          写真ではちょっと目立ちません。
                          メシエ天体の中では最も南に位置するものだそうです。
                          こうして拡大表示すると、処理の粗(あら)が目だって恥ずかしいですねえ。




                      NGC6334、NGC6357 (ピクセル50%表示で切り抜き)

                          上が「NGC6357(彼岸花星雲)」です。
                          もっと淡い部分まで写ると、彼岸花の形に見えてくるのでしょうね。

                          下が「NGC6334(出目金星雲、猫の足星雲)」です。
                          猫の足とは肉球のことのようです。
                          明るい部分は比較的良く写るのですが、淡い部分の写りが悪いです。
                          空の透明度が足を引っ張っているのでしょうね。

                          この付近は背後に暗黒帯があるのですが、さらに濃い暗黒星雲が点々とあるようです。






                      「さそり座領域3」と「さそり座領域4」をパノラマ合成してみました。
                      フォトショップのフォートマージ機能でを使いましたが、うまく繋げてくれました。
                      でも構図は傾いているし、色合いはそれぞれだし、じっくり見ないで下さいね。






                      03:54 | 旧版 | comments(0) | - | - | - |







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